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2021 年度 実績報告書

太陽系考古学:氷天体のサーベイ観測から太陽系の歴史を探る

公募研究

研究領域水惑星学の創成
研究課題/領域番号 20H04617
研究機関産業医科大学

研究代表者

吉田 二美  産業医科大学, 医学部, 特任助教 (20399306)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード太陽形小天体 / サーベイ観測 / 掩蔽観測
研究実績の概要

<太陽系氷小天体サーベイ> すばる望遠鏡で取得した太陽系氷小天体サーベイの画像をJAXAが開発した移動天体検出システムに適用し、多数の太陽系氷小天体候補を検出できた。この検出システムはFPGAを使うことで計算時間を20倍短縮できるため、すばる望遠鏡で取得したような大規模なデータの解析に非常に有用であることがわかった。
また、これまでの実績をもとに2023年から新たな太陽系氷小天体サーベイプログラム(FOSSIL II)を開始できることになった。この観測により、さらに多くの太陽系氷小天体が発見し、それらの軌道を決定できる見込みがたち、今後太陽系氷小天体の軌道分布がより明確になると期待される。
<太陽系小天体の掩蔽観測> 太陽系小天体が恒星を隠す恒星食を高時間分解能で観測すると、小天体が恒星を隠す瞬間に恒星が減光するのが観測される。この観測を多地点で行えば、減光時間の長さから小天体の大きさや形状を推定するが可能になる。また、小天体のリングや衛星の発見も可能である。いくつかの太陽系氷小天体はリングや衛星を持ち、カイパーベルトでは2つの小天体がくっついたような形のコンタクトバイナリーの存在確率が他のグループより高いらしい。氷小天体の形状はその天体の集積過程を色濃く反映するので、地上から遠くの太陽系氷小天体の形状を推定できる掩蔽観測は太陽系氷小天体のサーベイとは別の観点から、太陽系の氷小天体の世界を探る重要な観測方法である。本研究費では掩蔽観測を行うための機材を揃え、観測部隊養成に努めた。掩蔽観測の結果の一つは論文にまとめた(Yoshida et al., Publ. Astron. Soc. Japan (2023) 75 (1), 153-168)。
また、カイパーベルト天体の一つであるQuaoarの掩蔽観測では第2のリングの発見に寄与し、現在投稿中の論文に共著者として加わった。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Multi-chord observation of stellar occultation by the near-Earth asteroid (3200) Phaethon on 2021 October 3 (UTC) with very high accuracy2022

    • 著者名/発表者名
      Yoshida Fumi、Hayamizu Tsutomu、Miyashita Kazuhisa、Watanabe Hiroyuki et al.
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan

      巻: 75 ページ: 153~168

    • DOI

      10.1093/pasj/psac096

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Astronomical Exploration of the Outer Solar System.2022

    • 著者名/発表者名
      Fumi Yoshida
    • 学会等名
      TSU-Mini-Moon Seminar Series No. 28
  • [学会発表] Solar system science from FOSSIL I.2022

    • 著者名/発表者名
      Fumi Yoshida
    • 学会等名
      Subaru Users Meeting FY2021
  • [学会発表] 3200)Phaethon の偏光・測光・掩蔽観測2022

    • 著者名/発表者名
      吉田二美, 荒井朋子, 石黒正晃, 関口朋彦, et al.
    • 学会等名
      日本惑星科学会
  • [学会発表] 深広視野サーベイの画像解析を通じて探る太陽系氷天体の軌道分布2022

    • 著者名/発表者名
      吉田二美, 柳沢俊史, 伊藤孝士, 黒崎裕久, 吉川真
    • 学会等名
      日本惑星科学会
  • [備考] 掩蔽観測ワークショップ

    • URL

      https://fumi-yoshida.wixsite.com/occultation-ws

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公開日: 2023-12-25  

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