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2021 年度 実績報告書

MraY阻害天然物による化学コミュニケーションの 制御と創薬シーズの開発

公募研究

研究領域化学コミュニケーションのフロンティア
研究課題/領域番号 20H04757
研究機関北海道大学

研究代表者

市川 聡  北海道大学, 薬学研究院, 教授 (60333621)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード天然物 / 抗菌剤 / 緑膿菌
研究実績の概要

緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)は、他の細菌に比べて、一般に物質透過制限が極めて高い外膜で覆われているために薬が効きにくいうえに、最近、従来の抗生物質などに幅広く耐性を獲得した「多剤耐性緑膿菌」の出現が世界規模の問題となっている。
本申請研究は、緑膿菌選択的に抗菌活性を示すウリジルペプチド系化学コミュニケーション分子の取り込み機能を利用し、MraY阻害活性を有するヌクレオシド系天然物を積極的に創薬シーズへと展開すべく、1) トランスポーター認識能の拡張、2) グラム陽性菌にのみ有効なMraY阻害天然物の抗菌スペクトルの拡張、3) 化学コミュニケーションの理解と制御を行う。
本年度は、更なるウリジルペプチド系天然物の誘導体を合成し、抗菌活性を指標とした緑膿菌選択的なトランスポーターであるNppA1A2BCDに対する構造活性相関を検討した。その結果、脂溶性アミノ酸残基を有する誘導体は抗菌活性が強く、NppA1A2BCDは脂溶性官能基を優先して取り込むことが分かった。その他、ツニカマイシン誘導体やスファエリミシン誘導体の合成を行い、緑膿菌を含む抗菌スペクトルの拡大も検討した。これらの結果を統合的に解析する事により、MraY阻害剤・抗菌スペクトルマップを作製した。このマップは今後の薬物設計指針に有用である。また、MraY阻害活性評価に必要となる蛍光標識Parkヌクレオチドの固相合成の開発も行った。あわせて、蛍光標識リピドI, IIの合成も行った。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Solid-phase Synthesis of Fluorescent Analogues of Park’s Nucleotide, Lipid I and Lipid II2021

    • 著者名/発表者名
      Akira Katsuyama, Fumika Yakushiji, Satoshi Ichikawa
    • 雑誌名

      Tetrahedron Lett.

      巻: 73 ページ: 153101

    • DOI

      10.1016/j.tetlet.2021.153101

    • 査読あり
  • [学会発表] Synthetic and Medicinal Chemistry of Uridylpeptide Natural Products2022

    • 著者名/発表者名
      市川聡
    • 学会等名
      日本薬学会第 142年シンポジウム「Frontiers in Synthetic Medicinal Chemistry」
    • 招待講演
  • [学会発表] 新規抗菌薬の創製を指向した環状ペプチド系天然物の網羅的合成研究2021

    • 著者名/発表者名
      髙科 和希, 勝山 彬, 薬師寺 文華, 市川 聡
    • 学会等名
      第50回複素環化学討論会
  • [学会発表] スファエリミシン誘導体の設計と合成2021

    • 著者名/発表者名
      谷部美友紀、仲谷岳志、引地祐太、山本一貴、薬師寺文華、勝山彬、市川聡
    • 学会等名
      第63回天然有機化合物討論会

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公開日: 2022-12-28  

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