• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

エンドソームとミトコンドリアの連携ゾーンによる細胞生理機能制御機構の解明

公募研究

研究領域細胞機能を司るオルガネラ・ゾーンの解読
研究課題/領域番号 20H04895
研究機関北海道大学

研究代表者

大場 雄介  北海道大学, 医学研究院, 教授 (30333503)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2021-03-31
キーワードエンドソーム / ミトコンドリア / 連携ゾーン
研究実績の概要

Ras-PI3Kシグナルの制御ペプチドRAPEL配列の結合因子探索から同定したミトコンドリア外膜タンパク質voltage-dependent anion chanle 2(VDAC2)の機能解析を行った。これまでに、VDAC2は生化学的にRAPELと結合すること、ノックダウンによりRas-PI3Kのエンドソーム局在、クラスリン非依存性エンドサイトーシス、およびエンドソーム成熟化が抑制されること、過剰発現によりこれらが亢進することを確認した。すなわち、VDAC2はRas-PI3Kによるエンドサイトーシスの制御を正にコントロールする因子であることが明らかになった。 ミトコンドリア外膜タンパク質であるVDAC2が、どのようにしてエンドサイトーシス制御に関与するかを明らかにするため、我々が開発したオルガネラマーカーを用いて、生細胞タイムラプスイメージングを行った。それにより、ミトコンドリアとエンドソームの間には、一過性に繰り返す相互作用が生じることを発見した。この相互作用は、VDAC2のノックダウンで減少した。さら、ミトコンドリアと接触するエンドソーム上では、早期エンドソームマーカーの蛍光強度が減少し、接触過程でエンドソームが成熟化することが示唆された。実際、ミトコンドリアとの接触中にpHが低下することがわかった。さらに、光遺伝学手法を用いてミトコンドリアとエンドソームの接触を誘発したところ、エンドソームの成熟化が進み、VDAC2ノックダウンでその成熟化が抑制された。したがってVDAC2はエンドソーム とミトコンドリアのtethering factorであると同時に、その連携ゾーンにおける働きが重要であることが示唆された。野生型のVDAC2発現はVDACノックダウンを補完できるが、ある変異型VDAC2はそれが不可能であることから、連携ゾーンでのVDAC2の機能解明を目指す。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] An antiviral drug screening platform with a FRET biosensor for measurement of arenavirus Z assembly.2020

    • 著者名/発表者名
      T. Mizutani, Y. Ohba, S. Mizuta, J. Yasuda and S. Urata.
    • 雑誌名

      Cell Struct. Funct.

      巻: 45 ページ: 155-163

    • DOI

      10.1247/csf.20030

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A phospho-switch controls RNF43-mediated degradation of Wnt receptors to suppress tumorigenesis2020

    • 著者名/発表者名
      T. Tsukiyama, J. Zou, J. Kim, S. Ogamino, Y. Shino, T. Masuda, A. Merenda, M. Matsumoto, Y. Fujioka, T. Hirose, S. Terai, H. Takahashi, T. Ishitani, K. Nakayama, Y. Ohba, B. K. Koo and S. Hatakeyama.
    • 雑誌名

      Curr. Biol.

      巻: 11 ページ: 4586

    • DOI

      10.1038/s41467-020-18257-3

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] ミトコンドリア-エンドソーム間相互作用によるエンドソーム成熟化促進機構2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤絢、藤岡容一朗、大場雄介
    • 学会等名
      第72回日本細胞生物学会大会
  • [学会発表] インフルエンザウイルスの宿主細胞における感染成立機構の解析2020

    • 著者名/発表者名
      藤岡容一朗,佐藤絢,吉田藍子,天野麻穂,皆川慶嘉,田端和仁,野地博行,大場雄介
    • 学会等名
      第72回日本細胞生物学会大会
  • [備考] 細胞生理学教室-北海道大学大学院医学研究院・医学院

    • URL

      http://cp.med.hokudai.ac.jp

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi