• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

包括的1細胞遺伝子発現解析による老化制御メカニズムの解明

公募研究

研究領域予防を科学する炎症細胞社会学
研究課題/領域番号 20H04940
研究機関東京大学

研究代表者

城村 由和  東京大学, 医科学研究所, 助教 (40616322)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード細胞老化 / 個体老化 / 加齢性疾患 / 細胞周期 / 免疫チェックポイント
研究実績の概要

細胞老化は個体老化・加齢性疾病の発症・進展に深く関与することが知られている。本年度は、自然加齢に伴う生体内における細胞老化の細胞種の同定、遺伝子発現プロファイル、さらには老化誘導の要因を解明するために、世界で初めて老化細胞を個体で同定・単離・トレースを可能にした『p16-tdTomatoマウス』を用いて、自然加齢した『p16-tdTomatoマウス』を用いて、様々な臓器・組織における老化細胞の一細胞RNA-seq解析を行ったところ、自然加齢においても多様な細胞種が老化細胞になること、そして細胞種ごとに異なる特徴的な遺伝子発現プロファイルを示すことが明らかになった。これらの結果より、これまで考えられていた以上に生体内における老化細胞は多様性に富んでいるという新しい概念の構築に至った。
一方、『p16-tdTomatoマウス』を用いた一細胞RNAseqやイメージング解析により生体内の老化細胞はT細胞によって免疫除去されていることも見出した。興味深いことに、加齢に伴って体内に蓄積してくる老化細胞の多くは免疫チェックポイント分子PD-L1を高発現しており、PD-L1を介したT細胞による免疫除去回避が加齢に伴う老化細胞の大きな要因の一つであることを明らかにした。もっとも重要なことに、癌治療にも使用されている抗PD1抗体をマウスに投与したところ、生体内の多くの老化細胞の蓄積が認められなくなり、老化症状の改善や非アルコール性脂肪肝炎などの加齢関連疾患に有効であることも分かった

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] TP53/p53-FBXO22-TFEB controls basal autophagy to govern hormesis2021

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Narumi、Johmura Yoshikazu、Wang Teh-Wei、Migita Toshiro、Wu Wenwen、Noguchi Rei、Yamaguchi Kiyoshi、Furukawa Yoichi、Nakamura Shuhei、Miyoshi Ichiro、Yoshimori Tamotsu、Ohta Tomohiko、Nakanishi Makoto
    • 雑誌名

      Autophagy

      巻: 17 ページ: 3776~3793

    • DOI

      10.1080/15548627.2021.1897961

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 老化細胞の生存維持に重要な代謝特性の理解と それを標的とした新たな個体老化制御法の開発2021

    • 著者名/発表者名
      城村由和
    • 学会等名
      第63回日本老年医学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 一細胞解析を用いたがんにおける細胞老化の多様性と役割の解明2021

    • 著者名/発表者名
      城村由和
    • 学会等名
      第80回日本癌学会学術総会
    • 招待講演
  • [学会発表] 免疫チェックポイント阻害による老化細胞除去と個体老化制御2021

    • 著者名/発表者名
      王徳偉、城村由和、中西真
    • 学会等名
      第94回日本生化学会大会
    • 招待講演
  • [図書] 実験医学2022年2月号2022

    • 著者名/発表者名
      高橋 暁子
    • 総ページ数
      139
    • 出版者
      羊土社
    • ISBN
      978-4-7581-2552-9
  • [図書] 生物の寿命延長2022

    • 著者名/発表者名
      南野 徹
    • 総ページ数
      460
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス
    • ISBN
      978-4-86043-773-2

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi