公募研究
コロナ禍で国内海外の共同研究者との打ち合わせ・学会発表等、研究計画が大幅に変更を余儀なくされた。そこで、当初の計画のうち、言語の文化進化について焦点を絞って研究を進めた。これまで進めている、言語の公開データを用いた、ネットワーク科学や機械学習の方法を取り入れた解析の改善を進め、可視化方法もさらに工夫を行った。その上で、これまでの先行研究で知られている言語間の関係が我々の手法でも抽出できているか、方法論の妥当性を検証し、再現性が得られることを確認した。また解析方法の公開についてもRやperlなどのスクリプト言語を用いたパッケージ化を共同研究者と進め、そのパッケージの動作検証を研究補助員が担当して行った。今後は得られた結果について言語の解釈を行う。これらの解析結果を論文化に向けて詰めていく。またこれまでの解析の一部について情報学的な可能性について議論した学会発表が、2020年度情報処理学会山下記念研究賞を受賞した(松前、長谷、清水ら "文化×バイオ×コンピュータでの解析ー言語類型論に基づく言語データベースとゲノムデータの統合的解析の提案ー ")。また研究期間の後半に、領域内共同研究として言語などコミュニケーションに関連する遺伝子の進化解析を行うことになった。そこで、そのための研究計画に必要な打ち合わせや事前調査も複数の研究協力者らと共に行った。その計画を元に、翌年度は研究技術員を雇用して研究を進めていくことになった。
3: やや遅れている
コロナ禍で複数の研究機関に跨がる国内外の共同研究者のコミュニケーションに困難が生じた。
領域内共同研究が開始した遺伝解析については、新たに本研究費により研究技術員を雇用して進めることになった。
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