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2021 年度 実績報告書

3D石器形態系統分類学による日本列島およびサフル大陸における人類進出の解明

公募研究

研究領域出ユーラシアの統合的人類史学:文明創出メカニズムの解明
研究課題/領域番号 20H05143
研究機関独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所

研究代表者

野口 淳  独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 客員研究員 (70308063)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード先史考古学 / 旧石器時代 / 日本列島 / 機能形態学
研究実績の概要

本研究は、ユーラシア南部を東進した人類集団が中期~後期旧石器時代に無人~人口希薄だった日本列島とサフル大陸に到達、定着した際に、どのような石器技術の変化・変遷が起こったのかを明らかにすることで、生態ニッチ上の空白への侵入と適応の過程を解明することを目的とするものである。当初計画では、日本および東南アジア、オーストラリアの石器資料の比較により目的を達成する予定であったが、新型コロナウイルス感染症のまん延による渡航制限などにより、計画を大幅に修正し、日本列島内における後期旧石器時代~縄文・弥生時代にかけての通時的な石器技術の変化・変遷の解明へと変更した。
2021年度は、日本国内においては、神奈川県十王堂免遺跡(縄文時代早期)、富山県境A遺跡(縄文時代中・後期)、神奈川県大塚遺跡(弥生時代中期)の磨製石斧および関連資料の3D計測を実施した。これまでに取得した後期旧石器時代初頭・前半~縄文時代草創期の資料の計測データとあわせて、人類集団にとっての生活・生業空間の創出=ニッチ構築に不可欠な道具系としての斧=伐採具の通時的な変化を把握するためのデータ基盤を確立した。
形態分析により、縄文時代中・後期以降の石斧の形態的・機能的安定性を確認するとともに、旧石器時代的な技術要素を残していると理解されることもある縄文時代早期の礫斧について、全体形状および着柄部形態の不安定さについては後期旧石器時代~縄文時代草創期と近似的であるのに対し、刃部形態や軸対称性についてはむしろ縄文時代中・後期に近いことが確認された。縄文時代草創期の様相とあわせて、刃部と軸対称性と言う斧身単体の機械的性能の向上が先行し、着柄部の形態的安定性という運用系の変化が後続することが予察された。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 旧石器時代の大規模遺跡2022

    • 著者名/発表者名
      野口 淳
    • 雑誌名

      考古学ジャーナル

      巻: 764 ページ: 3-5

  • [雑誌論文] 石器集中部の形成過程から見た大規模遺跡2022

    • 著者名/発表者名
      野口 淳
    • 雑誌名

      考古学ジャーナル

      巻: 764 ページ: 20-23

  • [雑誌論文] ナイフ形石器『型式』再考2021

    • 著者名/発表者名
      野口 淳
    • 雑誌名

      日本旧石器学会第 19 回研究発表・シンポジウム予稿集

      巻: 19 ページ: 21-21

  • [雑誌論文] 石器接合資料の 3D 計測と可視化・定量化2021

    • 著者名/発表者名
      千葉史・横山真・佐藤祐輔・神田和彦・野口 淳
    • 雑誌名

      日本旧石器学会第 19 回研究発表・シンポジウム予稿集

      巻: 19 ページ: 30-31

  • [学会発表] 石斧の形態進化2022

    • 著者名/発表者名
      野口 淳
    • 学会等名
      出ユーラシアの統合的人類史学文明創出メカニズムの解明 第6回全体会議
  • [学会発表] ナイフ形石器『型式』再考2021

    • 著者名/発表者名
      野口 淳
    • 学会等名
      日本旧石器学会第19回大会
  • [学会発表] 石器接合資料の 3D 計測と可視化・定量化2021

    • 著者名/発表者名
      千葉史・横山真・佐藤祐輔・神田和彦・野口 淳
    • 学会等名
      日本旧石器学会第19回大会
  • [学会発表] Application of 3D Documentation in Archaeology and Cultural Heritage Management2021

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Noguchi
    • 学会等名
      ARCHEO-HOUR INTERNATIONAL LECTURE
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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