(1) 2020年度に主に進めた、暗黒物質の自己相互作用を考慮した高分解能宇宙論的構造形成シミュレーションを用いた、銀河系スケールのハローに存在する小スケールサブハローの構造に関する研究成果をまとめた結果が PhysicalReview D 誌に査読付欧文論文として出版された。 (2) 冷たい暗黒物質モデルに基づいた大規模宇宙論的構造形成シミュレーションを解析し、サブハローの構造、分布、存在量を詳細に調べた。サブハローとホストハローの質量比7桁以上にわたって、サブハローの性質がその質量や最大円速度、そしてホストハローの質量やホストハロー中心までの距離にどのように依存するかを初めて定量的に明らかにし、さまざまなフィッティングモデルを構築した。このモデルは暗黒物質ハローのサブハローを含む将来の研究において精密な研究を可能にする。結果をまとめた論文を Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 誌に投稿した。
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