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2020 年度 実績報告書

未受精卵子が保証する全能性とそのフラジリティー

公募研究

研究領域全能性プログラム:デコーディングからデザインへ
研究課題/領域番号 20H05360
研究機関自治医科大学

研究代表者

本多 新  自治医科大学, 医学部, 教授 (10373367)

研究期間 (年度) 2020-10-30 – 2022-03-31
キーワードラット / 体外受精 / 不妊症
研究実績の概要

出生率の低下は女性の社会進出が進む先進諸国において大きな社会問題となっている。特に出産年齢の高齢化が深刻な要因の一つであり、体外受精などの不妊治療が盛んに実施されている。しかしながら、高齢化が出生率の低下に寄与している確固たる事実がありながら、その原因解明や出生率の改善には至っていない。代表者は正常なラット未受精卵子が母体内環境の変化によってわずか2分以内に受精後の発生能を消失する未知の現象を発見しHDV(Hidden Degradation of Viable oocyte)と命名した。二酸化炭素に暴露された母体から採卵した卵子は自発的活性化を介して雌性前核の分散に至る。前核が分散した卵子は微小染色体の分離と二細胞期胚の不等分裂に至る。今年度はこの現象を試薬で回復することができるようになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

代表者らが見いだした新しい不妊症HDVについて、2021年度はHDVが発生する過程で卵子にどのようなことが起こっているのかを、免疫染色だけでなく近畿大学の山縣教授らの協力を仰いでリアルタイムイメージングにより解明した。雌性前核が分散していく様子や試薬の試用によってその分散が回復していく様子を捉えることができた。

今後の研究の推進方策

二酸化炭素による母体の安楽死処置によって発生するHDVをより詳細に解明する。また、二酸化炭素以外の要因でもこの現象が発生するか否かを解明する予定である。それに合わせて知財の申請と論文化を目指す。

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公開日: 2022-12-28  

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