出生率の低下は女性の社会進出が進む先進諸国において大きな社会問題となっている。特に出産年齢の高齢化が深刻な要因の一つであり、体外受精などの不妊治療が盛んに実施されている。しかしながら、高齢化が出生率の低下に寄与している確固たる事実がありながら、その原因解明や出生率の改善には至っていない。代表者は正常なラット未受精卵子が母体内環境の変化によってわずか2分以内に受精後の発生能を消失する未知の現象を発見しHDV(Hidden Degradation of Viable oocyte)と命名した。二酸化炭素に暴露された母体から採卵した卵子は自発的活性化を介して雌性前核の分散に至る。前核が分散した卵子は微小染色体の分離と二細胞期胚の不等分裂に至る。今年度はこの現象を試薬で回復することができるようになった。
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