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2021 年度 実績報告書

規則的葉序を作り出すための頂端細胞の分裂面の規則的旋回機構の研究

公募研究

研究領域細胞システムの自律周期とその変調が駆動する植物の発生
研究課題/領域番号 20H05419
研究機関広島大学

研究代表者

嶋村 正樹  広島大学, 統合生命科学研究科(理), 准教授 (00432708)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードコケ植物 / 頂端細胞 / 葉序 / 細胞分裂
研究実績の概要

異なる角度の螺旋状葉序を示す,セン類3種について,頂端細胞から分裂した1つの派生細胞に由来する細胞群(メロファイト)の重心と頂端細胞の重心がなす角度を測定し,葉序と頂端細胞の分裂方向の周期的旋回角度の相関について検証した.メロファイト同士のなす角度(発散角)は,メロファイトが成長する過程で次第に葉序に近い角度に収束することがわかった.また頂端細胞の近傍では,メロファイト同士の発散角が,葉序角度に対し,特徴的な偏差を示すことが明らかになった.この特徴的な偏差は,頂端細胞が分裂するごとに頂端細胞の重心位置が遷移することと関係しており,シミュレーション上で頂端細胞とメロファイトそれぞれの一定の分割面角度推移とスケーリング成長を仮定することで再現することができた.頂端細胞の分裂方向の周期的旋回が存在し,その角度の違いが植物種ごとの葉序の決定に寄与していることを初めて証明し,成果を論文として公表した.
頂端細胞と周辺部の立体的観察のための組織透明化技術の各種コケ植物への適用を進め,共焦点レーザー顕微鏡を用いた細胞壁の立体的配置の解析を進めた.頂端細胞が3回の分裂を行う間に,メロファイトの細胞は8細胞以上に増加しており,頂端細胞の分裂周期が,周辺のメロファイトよりも遅いことを明らかにした.
中心体局在性のタンパク質の1つであるセントリンについて,ゼニゴケを用いて遺伝子機能欠損株の表現型の観察を進めた.多重変異体の解析から,ゼニゴケゲノム中に存在する3つのセントリン遺伝子のうちの一つは,栄養組織の細胞板に局在し,細胞板の成長方向を制御し,植物体の規則的な分裂を制御と関連があることが示唆された.他の二つは,精子形成の中心体,鞭毛装置で機能することが明らかになった.

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Rotation angle of stem cell division plane controls spiral phyllotaxis in mosses2021

    • 著者名/発表者名
      Kamamoto Naoya、Tano Taishi、Fujimoto Koichi、Shimamura Masaki
    • 雑誌名

      Journal of Plant Research

      巻: 134 ページ: 457~473

    • DOI

      10.1007/s10265-021-01298-0

    • 査読あり
  • [学会発表] Rotation angle of apical cell division plane controls spiral phyllotaxis in mosses2021

    • 著者名/発表者名
      Masaki Shimamura, Taishi Tano, Naoya Kamamoto, Koichi Fujimoto
    • 学会等名
      BL2021: Bryophytes, lichens, and northern ecosystems in a changing world
    • 国際学会
  • [学会発表] 細胞配置と器官配置の周期を構成し変調するメリステム動態の理論生物学2021

    • 著者名/発表者名
      藤本仰一,鎌本直也,北沢美帆,嶋村正樹
    • 学会等名
      日本植物学会第58回大会

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公開日: 2022-12-28  

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