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2020 年度 実績報告書

イオン輸送を駆動する水素結合ネットワークの高速精密分光計測

公募研究

研究領域高速分子動画法によるタンパク質非平衡状態構造解析と分子制御への応用
研究課題/領域番号 20H05443
研究機関大阪大学

研究代表者

水野 操  大阪大学, 理学研究科, 助教 (10464257)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2021-03-31
キーワード時間分解共鳴ラマン分光法 / 水素結合ネットワーク / イオンポンプロドプシン
研究実績の概要

タンパク質構造ダイナミクス観測方法として近年飛躍的に利用されるようになったシリアルフェムト秒結晶構造解析は、タンパク質内の原子位置情報をオングストローム単位でフェムト秒からとらえられる。これに対し、本研究でもちいる時間分解共鳴ラマン分光法は、X線回折で観測困難な水素原子を含む化学結合変化について、オングストローム単位未満でピコ秒から観測でき、タンパク質機能に重要な水素結合ネットワーク変化を精緻にとらえられる。
微生物型イオンポンプロドプシンのレチナール発色団にあるプロトン化シッフ塩基は、レチナールの光異性化によって大きく構造が変わる部位、かつレチナール発色団の中で近傍にある部位と水素結合を形成する唯一の部位である。レチナール発色団は、可視光領域に吸収帯をもつ。レチナール発色団の電子遷移エネルギーに相当する励起光でラマン散乱を観測すると、共鳴ラマン効果によりレチナール発色団のポリエン鎖および発色団とタンパク質とを連結するシッフ塩基における振動バンドのみが選択的に観測される。本研究では、タンパク質内イオン輸送において重要と考えられるプロトン化シッフ塩基を含む水素結合ネットワーク変化を明らかにする。
研究開始時点では、現有のピコ秒時間分解共鳴ラマンレーザー分光システムには、さまざまなイオンポンプロドプシン試料に対して共鳴ラマンスペクトルの観測を行うための十分な波長選択性があったものの、スペクトル分解能が低かった。そこで本研究では、レーザー光の狭帯域化を行った。これにより、さまざまな微生物型イオンポンプロドプシンの光反応初期中間体におけるレチナール発色団の共鳴ラマン散乱を観測し、発色団周辺の水素結合ネットワーク変化をシリアルフェムト秒結晶構造解析による高速分子動画像と直接かつ精度よく比較できるデータが得られるようになった。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 大阪大学大学院理学研究科化学専攻生物物理化学研究室

    • URL

      http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/lab/mizutani/index-jp.html

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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