公募研究
不安障害における霊長類の脳機能変容は、辺縁系ネットワーク間の情報伝達の異常によって引き起こされる。研究代表者は、前帯状皮質膝前部(pregenual anterior cingulate cortex, pACC)、腹内側前頭前皮質(ventromedial prefrontal cortex,vmPFC)を中心とした辺縁系の神経振動の過剰な同期が、異常な不安状態を引き起こすとの仮説を立てた。これを調べるため、本研究項目では、マルチサイト記録法により、辺縁皮質ネットワークの神経活動を同時記録し、病態期と回復期における神経振動の解析を行った。最終年度である本年度では、接近回避の意思決定課題(approach-avoidance decision-making task)を用い、マカクザルの不安生成を定量的に取り扱い、vmPFC の微小電気刺激により、不安障害に似た悲観的意思決定が誘導する明らかにし、さらに刺激位置から記録されるニューロン群が、嫌悪刺激の需要をコードしていることが明らかにした。また、グレンジャー因果性解析を通して、vmPFC、dlPFC、pACC、線条体からなるネットワークにおける情報流を明らかにしつつある。将来的には、本研究で明らかになったネットワークの情報流が、錨地期と回復期でどのように変化するかを調べていきたい。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Scientific Reports
巻: 11 ページ: -
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Cerebral Cortex
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