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2021 年度 実績報告書

初期分泌経路への亜鉛流入機構と亜鉛酵素活性化機構の解明

公募研究

研究領域「生命金属科学」分野の創成による生体内金属動態の統合的研究
研究課題/領域番号 20H05494
研究機関東北大学

研究代表者

天貝 佑太  東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (90773896)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード亜鉛 / ゴルジ体 / ERp44 / 亜鉛輸送体 / タンパク質品質管理
研究実績の概要

昨年度までにゴルジ体に局在するZnTの発現抑制がゴルジ体内の遊離亜鉛濃度を低下させることを見出し、さらに、発現抑制するZnTによって濃度低下するゴルジ体の領域が異なることを発見した。ZnTは亜鉛イオンとプロトンのアンチポーターであるため、ZnTの発現抑制は、ゴルジ体内にプロトンを蓄積させ、pH が低下するのではないかと着想し、ZnTを発現抑制した細胞におけるゴルジ体pHを、pHプローブであるpHluorin2を用いて解析した。その結果、ZnTの発現抑制はゴルジ体のpHに影響を与えないことが明らかとなった。このことは、ゴルジ体におけるpHの調節が亜鉛調節の上流に位置する可能性を示唆した。
ビオチンの添加によって小胞体からの出芽を誘導できるRUSHシステムを用いて、ERp44を小胞体からゴルジ体へ同調輸送する実験系を開発した。このシステムでERp44の動きを観察したところ、ビオチン添加後小胞体からゴルジ体に移行し、その後小胞体へと戻る様子が観察された。これは、ERp44がゴルジ体で亜鉛イオンと結合することで、C末端RDEL配列を介したゴルジ体から小胞体への逆行輸送が生じていると考えられrた。ゴルジ体に局在するZnT亜鉛輸送体を発現抑制した細胞では、ERp44のゴルジ体局在の時間に変化が見られたことから、ゴルジ体における亜鉛イオンの濃度調節がERp44の亜鉛化に重要な役割を果たしていることがサポートされた。
ERp44以外の亜鉛酵素についても同様の解析を行い、酵素活性を測定する実験系を開発した。小胞体からゴルジ体へ移行し分泌小胞へと輸送される過程で酵素の活性化が生じる経過を見出しつつある。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 小胞体における亜鉛とレドックスのクロストークの新規メカニズムの発見2022

    • 著者名/発表者名
      天貝佑太,新井千尋、稲葉謙次
    • 学会等名
      第2回 レドックスR&D戦略委員会 春のシンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 初期分泌経路における亜鉛濃度制御が小胞体―ゴルジ体シャペロンERp44の機能をコントロールする2021

    • 著者名/発表者名
      天貝佑太、山田桃、渡邊朝美、小和田俊行、楢本悟史、渡部聡、経塚淳子、Roberto Sitia、水上進、稲葉謙次
    • 学会等名
      第21回 日本蛋白質科学会年会
    • 招待講演
  • [学会発表] ZIP7 regulates the physiological function of ERp442021

    • 著者名/発表者名
      Chihiro Arai, Yuta Amagai, Kenji Inaba
    • 学会等名
      第44回 日本分子生物学会年会
  • [学会発表] 亜鉛輸送体によって制御されるERp44の小胞体―ゴルジ体輸送2021

    • 著者名/発表者名
      天貝佑太、稲葉謙次
    • 学会等名
      第44回 日本分子生物学会年会

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公開日: 2022-12-28  

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