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2021 年度 実績報告書

ターンテイキングの起源:発達認知神経科学的研究

公募研究

研究領域人間機械共生社会を目指した対話知能システム学
研究課題/領域番号 20H05555
研究機関東京大学

研究代表者

開 一夫  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30323455)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードターンテイキング / 発達認知科学 / オンライン実験 / 母子相互作用
研究実績の概要

ターンテイキング(Turn-Taking)は、人間同士のインタラクティブな対話において文化・言語に依らず普遍的に見られる話者の交代現象である(Levinson et.al., PNAS, 2017)。対話に関する研究は、古くから会話分析の研究としてトランスクライブされたテキストをターゲットとした研究が行われてきた(Sacks et.al., 1974)。しかし、近年、発話間の「間(Gap)」や「オーバーラップ(Within-overlap, Between-overlap)」といった客観的に定量化可能な時間的側面についても着目されつつある。
本研究課題では、日本語環境下で養育されている3歳児と、日本語・韓国語のバイリンガル成人とのインタラクションを対象とた、縦断的研究をおこなった。実験では、成人がA(日本語15分)-B(韓国語15分)-A(日本語15分)の順で子どもと自由に遊んでいる場面をICレコーダとビデオカメラで記録し、A(子どもにとって母語での対話)とB(子どもにとって非母語での対話)におけるGAPにどのような違いが見られるかを中心に分析した。
縦断的な実験の結果、ネイティブ話者間(成人)の対話と同様に、非母語での対話においても、ターンテイキングの時間的側面に変化が見られ、平均200msのGapが成立していることが、分かった。このことは、対話における聞き手(子ども)が、話し手の発話終了時期を精度良く予測し、かつ、自己ターンの発話開始時期や内容について適切に計画していることを示唆する。予測と計画の精度には、発話者の意図や意味内容、文法といった言語的側面だけでなく、発話における抑揚やアクセントといった非言語的な側面も深く関わっており、引き続き、第二言語習得との関連性について研究する必要がある。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Assessment of Engagement and Learning During Child-Robot Interaction Using EEG Signals.2021

    • 著者名/発表者名
      Alimardani, M., van den Braak, S., Jouen, AL., Matsunaka, R., Hiraki, K
    • 雑誌名

      Social Robotics.

      巻: 13086 ページ: 671-682

    • DOI

      10.1007/978-3-030-90525-5_59

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] . Emotional Distraction by Constant Finger Tapping: Pupil Dilation and Decreased Unpleasant Emotion and Task-unrelated Thoughts.2021

    • 著者名/発表者名
      Ozawa, S., Yoshimoto, H., Okanoya, K., & Hiraki, K.
    • 雑誌名

      Journal of Psychophysiology.

      巻: 36 ページ: 10:e01635

    • DOI

      10.1027/0269-8803/a000287

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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