• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

WR星の星風の観測によるGRB周辺環境の研究II

公募研究

研究領域ガンマ線バーストで読み解く太古の宇宙・研究の総括
研究課題/領域番号 21018009
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

前田 良知  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教 (80342624)

キーワードWolf-Rayet / ガンマ線バースト
研究概要

最近の研究から、Low metalicityな環境で生まれたWolf-Rayet星がガンマ線バーストの前駆星の最有力候補として注目されている。ガンマ線バーストは超新星の爆発エネルギーが爆発前に撒き散らされたWolf-Rayet windに追いつくことで外部衝撃波を立て、残光としてX線等が放射されている可能性が考えられる。またそのスペクトルはその周りを囲うWolf-Rayet windによる吸収を受ける。たがって、ガンマ線バーストの前駆星の星風の解明が、ガンマ線バーストの理解を推し進める重要な因子になっている。
我々は可視光観測により最も精密に軌道要素が求められているWolf-Rayet星とO型星で構成される連星系WR140を観測対象とした、すざく衛星の観測提案が受理され、連星間距離が異なる地点で複数回観測することで、Wolf-Rayet星からの距離の異なるプラズマサンプルを取得した。解析の結果、近星点におけるX線吸収量が近星点前に比べ、約30倍増加したことを確認した。一様な球対称な星風モデルとの比較から、この急激なX線吸収量の変化は、W-R星風による自己吸収で説明できた。さらに、Wolf-Rayet星風の密度をWolf-Rayet星からの距離の関数として求めた。これにより、Wolf-Rayet星で合成された元素が、星風によって単位時間当たりどれだけ周辺に放出されているか、定量的に求める事に成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Suzaku X-Ray Imaging and Spectroscopy of Cassiopeia A2009

    • 著者名/発表者名
      Maeda, Y., Uchiyama, Y., Bamba, A., Kosugi, H., Tsunemi, H., Helder, E.-A., Vink, J., Kodaka, N., Terada, Y., Fukazawa, Y., Hiraga, J., Hughes, J.-P., Kokubun, M., Kouzu, T., Matsumoto, H., Miyata, E., Nakamura, R., Okada, S., Someya, K., Tamagawa, T., Tamura, K., Totsuka, K., Tsuboi, Y., Ezoe, Y., Holt, S.-S., Ishida, M., Kamae, T., Petre, R., Takahashi, T.
    • 雑誌名

      PASJ 61

      ページ: 1217-1228

    • 査読あり
  • [学会発表] X線によるWR星の星風の観測によるGRB周辺環境の研究2009

    • 著者名/発表者名
      Maeda, Y
    • 学会等名
      「ガンマ線バーストで読み解く太古の宇宙」領域シンポジウム
    • 発表場所
      Gero, Japan
    • 年月日
      2009-09-25

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi