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2009 年度 実績報告書

スピン偏極STMで探る高スピン偏極磁性合金薄膜の表面状態とスピン依存伝導

公募研究

研究領域スピン流の創出と制御
研究課題/領域番号 21019009
研究機関大阪教育大学

研究代表者

川越 毅  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (20346224)

キーワードスピンSTM / L1_0-FePt(001)規則合金薄膜 / バリアハイト(仕事関数)像
研究概要

現有の超高真空対応STM/MBE装置を用い「FePt(001)規則合金薄膜清浄表面の作製とそのSTM観察」についての研究を本年度行なった。昨年度まで研究で400℃以上のアニールによって原子レベルで平坦なテラスが形成され、その試料のラインプロファイルから単原子層の高さを調べた結果、2つの異なる高さ:2.10(±0.15)Å、1.70(±0.15)Åの2種類が観測され、両者の和は3.80Åであり、この値はFePt L_<10>規則相のc軸格子定数と一致することを報告した。本年度は成長条件を改善することにより、さらに試料の清浄度と平坦性向上を目指し、昨年度見出した2つの異なる原子層高さの起源を探るために、STMを用いたバリアハイト(仕事関数)像の測定を試みた。STM/AES観察は超高真空下(<5×10^<-11> Torr)・室温で、W探針を用いて定電流モードで行った。
異なる2種類の原子層ステップの起源として、最表面がFe層またはPt層であることが考えられる。同時に観測した形状像とdI/dZ(BH)像を比較した結果、平坦なテラス上にも2つの異なるシグナルが観察されていることが分かった。同時に観測したdI/dZ(BH)、電流像を解析することにより、求めた仕事関数の大きさは3.5±0.2,3.0±0.2eVであった。これらはラインプロファイルから2つの異なる単原子層の高さが観測されていることと相関しているとか考えられるが、現在これらの解釈を検討しているとともに、今後はこれらを明瞭に検証する実験を計画している

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] STM/バリアハイト像を用いたAu(001)上bcc Co薄膜初期成長過程の観察2009

    • 著者名/発表者名
      川越毅、若林絵里佳、村澤裕子、坂田俊樹
    • 学会等名
      日本物理学会 2009年秋季大会
    • 発表場所
      熊本大学黒髪キャンパス
    • 年月日
      2009-09-25
  • [学会発表] FePt(001)薄膜の局所仕事関数像2009

    • 著者名/発表者名
      川越毅、水口将輝、三谷誠司、高梨弘毅
    • 学会等名
      第33回 日本応用磁気学会学術講演会
    • 発表場所
      長崎大学文教キャンパス
    • 年月日
      2009-09-14
  • [学会発表] Spin-polarized surface states of metastable Co (001)2009

    • 著者名/発表者名
      T.Kawagoe, M Geshi
    • 学会等名
      20th International Colloquium on Magnetic Films and Surfaces
    • 発表場所
      Berlin Free University, Berlin, Germany
    • 年月日
      2009-07-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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