研究領域 | 光―分子強結合反応場の創成 |
研究課題/領域番号 |
21020026
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岡本 敏弘 徳島大学, 徳島大学・大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (60274263)
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研究分担者 |
原口 雅宣 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20198906)
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キーワード | 局在表面プラズモン / 金ダイマー / 非線形光学効果 / 第二高調波 / 陽極接合 / KTP / 金 |
研究概要 |
金属ダイマーのナノギャップで生じる局在表面プラズモン(LSP)励起による電界増強効果を利用し、その周辺に配置した2次や3次非線形光学材料によって生じる第二高調波(SH波)や光カー効果の低入力パワー動作を実験的に証明するために次のことを行った。 1. 非線形光学効果を有する金ダイマー構造の作製 2次非線形光学材料のKTP基板上にブロック状の金ダイマーを作製した。電子ビームリソグラフィ技術を用いた金ナノ構造の作製は本特定領域研究内の微細加工グループに協力していただいた。通常、金とKTPの密着度を高めるためにその間にクロム層を挟む。有限差分時間領域(FDTD)法による計算機シミュレーションでKTP基板内の光強度を計算すると、クロム層の光吸収のため弱まってしまうことがわかった。そこで、クロム層を挟まずに金ブロックダイマーを作製した。ブロックの1辺が140nmより大きなダイマーの作製に成功した。別の方法として、金ダイマーを作製したガラス基板をKTP基板に貼り合わせてKTPと金ダイマーを接触させる作製方法を検討し、高圧電源とホットプレートからなる陽極接合装置を作製した。 2. KTP基板上の金ナノダイマーにおける電界増強効果を用いた第二高調波発生(SHG)の実験観測 複屈折性を持つ基板(KTP)越しに配置された金ナノダイマー構造を、拡大し分光することが可能な光学系を構築した。金ナノダイマーのギャップ近傍で増強される電界を利用して、KTPで第二高調波を発生させる実験を行った。フェムト秒パルスレーザ光入射に対する第二高調波強度の入射光強度依存性、入射光波長依存性、金ブロックサイズ依存性等を測定した。線形散乱スペクトル実験結果やFDTDシミュレーションとの比較から、金ナノダイマーのLSP励起で増強されたSHGであることが確かめられた。
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