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2009 年度 実績報告書

界面反応計測に最適なプラズモニック結晶型基板の開発と赤外領域への拡張

公募研究

研究領域光―分子強結合反応場の創成
研究課題/領域番号 21020040
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

八木 一三  独立行政法人産業技術総合研究所, 固体高分子形燃料電池先端基盤研究センター, 研究チーム長 (40292776)

キーワード表面プラズモン / 表面増強ラマン散乱 / 表面増強赤外吸収 / 電気化学 / in situ測定 / 表面・界面 / 電極触媒 / 燃料電池
研究概要

電極触媒表面におけるin situ振動分光計測を実現するために、表面増強ラマン散乱(SERS)分光以外にも、表面増強赤外反射吸収分光(SEIRAS)を用いた手法の開発にも注力した。今年度では、Si半円等プリズムの底面にスパッタリングで調製した非常に平坦なAu/Ti膜は、調製直後にはSEIRAによる表面吸着種の振動バンドをほとんど検出できないが、電気化学的な処理を適切に行うことで、サブモノレイヤー量の吸着アニオンや吸着水の振動吸収バンドを明確に検出できるようになった。従来の無電解メッキによる成膜法と比較して、表面構造が(111)面に近い単結晶類似面を構築することができ、より構造の規制された表面での反応計測が可能になった。また、同じく従来利用されてきたAu直接蒸着と比較すると、Ti層の存在により電極表面の安定性が格段に向上し、長時間・多数回電位サイクルでの計測が必要な時間分解分光計測にも応用できる。実際、比較的反応速度が遅いAu表面での酸素還元反応について,酸素飽和溶液中において電位を負方向に掃引すると、還元電流の立ち上がりに同期して中間体と考えられる超酸化物の0-0伸縮振動を観測することができた。一方、SERS計測に関しては、現状ではバルクPtからの信号を計測できてはいない。逆ピラミッドビット構造では、光に誘起される表面プラズモン定在波のモードが限られているので、バルクPtおよびPdからのSERSが既に報告されている球状セグメントボイド(SSV)型のプラズモニック結晶構造よりも増強度が低いことが想定される。そこで、SSV型プラズモニック結晶の調製に取り組み始め、既に数枚の基板調製を済ませている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mesoporous Materials toward Nanofabricator and Nanoreactor2010

    • 著者名/発表者名
      Ichizo Yagi, et al.
    • 雑誌名

      Electrochemistry 78

      ページ: 105-113

    • 査読あり
  • [学会発表] 電極触媒反応追跡に資する分光計測ツールの開発2009

    • 著者名/発表者名
      八木一三, 他
    • 学会等名
      分子科学討論会2009
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2009-09-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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