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2009 年度 実績報告書

ヘリコバクターピロリCagAの分子立体構造と病原生物活性の相関

公募研究

研究領域感染現象のマトリックス
研究課題/領域番号 21022003
研究機関北海道大学

研究代表者

東 秀明  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 准教授 (20311227)

キーワード胃がん / 細菌感染 / 分子モデリング / タンパク質結晶化 / 遺伝子改変マウス
研究概要

申請者は昨年までに、ヘリコバクターピロリCagA組換えタンパク質を用いた構造解析結果からCagAが二つのドメインで構成され、CagA生物活性に重要なC末端領域においては高次構造の存在する一方で、自由度の高い不規則構造も併せて存在していることを明らかにした。また、全長CagAが示す細胞形態変化誘導活性を指標に組換えC末端フラグメントの生物活性を検討し、不規則構造から構成されているC末端フラグメントは細胞形態変化活性を示したことから、CagAは主要な生物活性に重要なEPIYA領域周辺を不定形構造として持つ内因性不規則構造タンパク質であることが強く示唆されていた。そこでNMR法によるC末端フラグメントとCagAの標的分子であるPAR1分子間相互作用の解析を進めた。その結果、PAR1によるMR分子滴定により、CagA C末端フラグメントは標的分子と相互作用することで一定の構造を維持する内因性不規則構造タンパク質であることが明らかとなった。現在、N15/C13ラベルCagA分子を用いたNMR滴定解析を行い、PAR1との相互作用に関わるアミノ酸残基の同定を進めている。一方、CagA N末端フラグメントの結晶構造解析を行い約3.5Aの解析像を得たが、分子構造の詳細を明らかにするには至らなかった。そこで現在、N末端フラグメントのさらなるドメイン構造解析を進め、ドメイン構造情報に基づいた複数の欠失変異体を作成し結晶化に成功した。個々の欠失変異体フラグメントのX線構造解析を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Helicobacter pylori CagA activates NF-kappaB by targeting TAK1 for TRAF6-mediated Lys 63 ubiquitination2009

    • 著者名/発表者名
      Lamb A.
    • 雑誌名

      EMBO Rep. 10

      ページ: 1242-1249

    • 査読あり
  • [学会発表] ピロリ菌 CagA と胃発がん2010

    • 著者名/発表者名
      東秀明
    • 学会等名
      遺伝子病制御研究所 研究集会
    • 発表場所
      札幌市 北海道大学
    • 年月日
      20100118-20100119
  • [学会発表] Helicobacter pylori 病原因子 CagA の分子機能と胃粘膜傷害2010

    • 著者名/発表者名
      東秀明
    • 学会等名
      大阪大学微生物病研究所セミナー
    • 発表場所
      吹田市 大阪大学
    • 年月日
      2010-03-31
  • [学会発表] ヘリコバクターピロリ病原因子 CagA の分子構造と生物活性2009

    • 著者名/発表者名
      東秀明
    • 学会等名
      第11回進化学会大会(微生物の進化と病原性の分子基盤シンポジウム)
    • 発表場所
      札幌市 北海道大学
    • 年月日
      20090902-20090904

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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