公募研究
多分系でのATP合成活性の測定により、1.ATP合成反応では、触媒部位間の共同性がなくても反応が進む可能性がある、2.酵素上に結合しているADPが合成反応時の基質となりうる、ことが示唆された。軸の位置によって触媒部位の状態が決まるためであろう。次に、1分子レベルでATP合成反応を計測する系の確立を試みた。プロトン駆動を負荷しながら回転観察するために、リポソームよりもさらに小さい金コロイド粒子(40-10nm)の観察系の構築を試みた。VoV1に結合した40nm系の金粒子のATP駆動回転の観察系は確立された。Vo内部の固定子と回転子の相互作用に起因した止まりの観察に成功した。V1部分のATP分解・合成反応とVo部分でのプロトン移動に関する反応が共役して測定されたと考えている。現在さらに小さな10-20nm程度の回転プローブの観察系の構築を試みている。
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Nature Communications
巻: 2 ページ: 233-239