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2010 年度 実績報告書

オートファゴソーム形成の素過程:初期と終期の解析

公募研究

研究領域タンパク質分解による細胞・個体機能の制御
研究課題/領域番号 21025019
研究機関大阪大学

研究代表者

野田 健司  大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (00290908)

研究分担者 馬場 美鈴  工学院大学, 産学共同研究センター, 研究員 (80435528)
キーワードオートファジー / PI3P / ボスファチジルイノシトール三リン酸 / Atg14 / Vps34 / MTMR3 / ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ / ホスファチジルイノシトール3-ボスファターゼ
研究概要

本研究は細胞内たんぱく質分解現象であるオートファジーに関してその制御機構の詳細を明らかにすることを目的とした。特にその分解基質を隔離する膜構造体オートファゴソームの形成時の、その時空間的な制御に注目した。その結果、オートファジーに関わることが知られていたリン脂質、ホスファチジルイノシトール三リン酸(PI3P)が局所的に生成消失することがオートファゴソーム形成の制御に深く関わることを見出した。特に哺乳類で初めてオートファジー特異的なPI3Pの産出に関わるホスファチジルイノシトール3-キナーゼ複合体のサブユニットとしてAtg14Lを同定した。Atg14Lの欠損細胞はオートファゴソームの形成に欠損を示す。Atg14Lを含むホスファチジルイノシトール3-キナーゼ複合体はAtg14L依存的に小胞体へとリクルートされ、このリクルートの可否がオートファジー能とよく一致したことより、小胞体においてPI3Pがオートファジー有同時に産生されることが必須であることが証明された。またPI3Pの分解に関わるホスファチジルイノシトール3-ホスファターゼMTMR3の機能欠損がオートファゴソームの形成を誘導することを見出した。これらの結果より、小胞体におけるキナーゼとホスファターゼのバランスがオートファジー制御の必須ポイントであることを提唱した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Modulation of Local PtdIns3P Levels by the PI Phosphatase MTMR3 Regulates Constitutive Autophagy2010

    • 著者名/発表者名
      Naoko Taguchi-Atarashi, Maho Hamasaki, Kohichi Matsunaga, Hiroko Omori, Nicholas T Ktistakis, Tamotsu Yoshimori, Takeshi Noda
    • 雑誌名

      Traffic

      巻: 11 ページ: 468-478

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Autophagy requires endoplasmic reticulum targeting of the PI3-kinase complex via Atg14L2010

    • 著者名/発表者名
      Kohichi Matsunaga, Eiji Morita, Tatsuya Saitoh, Shizuo Akira, Nicholas T Ktistakis, Tetsuro Izumi, Takeshi Nods, Tamotsu Yoshimori
    • 雑誌名

      J Cell Biol

      巻: 190 ページ: 511-521

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The conserved oligomeric Golgi complex is involved in double-membrane vesicle formation during autophagy.2010

    • 著者名/発表者名
      Yen WL, Shintani T, Nair U, Cao Y, Richardson BC, Li Z, Hughson FM, Baba M, Klionsky DJ
    • 雑誌名

      J Cell Biol

      巻: 188 ページ: 101-114

    • 査読あり
  • [学会発表] How is the Membrane Biogenesis Regulated in Autophagy?2010

    • 著者名/発表者名
      野田健司
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル(招待講演)
    • 年月日
      2010-12-10
  • [備考]

    • URL

      http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/yoshimori/jp/achievement/010/

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公開日: 2012-07-19  

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