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2009 年度 実績報告書

クロトー分子と共役するカルシウム代謝分子群のモーダルシフト

公募研究

研究領域セルセンサーの分子連関とモーダルシフト
研究課題/領域番号 21026017
研究機関京都大学

研究代表者

伊村 明浩  京都大学, 医学研究科, 助教 (60362513)

キーワードklotho / calcium / FGF23 / ELISA
研究概要

脈絡膜や遠位尿細管では、細胞自体にカルシウム感知装置が備わっており、秒から分の単位でα-Klotho依存性に自律的Ca運搬を行う。Ca低下に際しては分単位でPTHが分泌されるが、この分泌にもα-Klothoは必要である。PTH自身の半減期は2分程度であり、骨からの吸収、尿細管からの再吸収を上昇させるが、近位尿細管に作用してビタミンD活性化酵素である1-α hydroxylaseの転写を促進する。そのため、ビタミンDが活性化され、時間から日の単位で、尿細管、骨、腸からのカルシウム動員を上昇させ、持続的なCa上昇を誘導する。しかしながら、ビタミンD持続的上昇は、やがて抑制されなければならない。実はそこにもα-Klothoが関っていることが証明されつつある。Urakawaらの報告に依れば、α-KlothoはFGF23と共同で1-α hydroxylaseの転写抑制に必要である。(Urakawa, 2006)この分子メカニズムは詳細には不明であるが、Klothoは日単位で上昇した1-α hydroxylaseの抑制にも関与することになり、負のフィードバックシステムを構成していることになる。すなわち、α-Klothoはカルシウム恒常性の鍵分子であり、central regulatorであるという概念に到達した。カルシウム恒常性問題がα-Klothoを中心とした統一的な理解として提示でき、(1)Klotho分子とFGF23分子の結合様式の解析(2)Klotho発現細胞でのカルシウム濃度感知の分子機構の探索(3)ヒト血中Klotho濃度測定システムの開発を行った。上記のうち、(1)についてPNAS2010年1月号に掲載、(3)はBBRCに投稿中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Relevant use of Klotho in FGF19 subfamily signaling system in vivo2010

    • 著者名/発表者名
      Tomiyama K., et al.
    • 雑誌名

      PNAS vol.107 no.4 January 26, 2010 107

      ページ: 1666, 1671

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Persistent alpha-Klotho (a-Kl) expression in theparathyroid glands of patients with secondary hyperparathyroidism.2010

    • 著者名/発表者名
      Ohkido I., et al.
    • 雑誌名

      Nephrol Dial Transplant. 2010 Mar ; 25(3) 25

      ページ: 1007, 1008

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Aspects of mammalian aging from alphaklotho study2009

    • 著者名/発表者名
      Imura A, Nabeshima Y.
    • 雑誌名

      Nippon Rinsho. 2009 Jut ; 67(7) 67

      ページ: 1283, 1288

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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