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2010 年度 実績報告書

高次補正計算の専用化のための研究

公募研究

研究領域素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明
研究課題/領域番号 21105513
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

石川 正  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 准教授 (90184481)

キーワード素粒子物理学 / 高速計算 / 数理物理 / 計算物理学
研究概要

素粒子反応の精密な計算に必要な高次補止計算に現れるファインマン・ループの数値積分について、専用計算チップGRAPE-DRおよびGRAPE-MPを用いた研究を進わた。GRAPE-DRの1チップは、DP加算器、SP乗算器および72bit ALUからなるProcessor Element512個を搭載している。動作周波数は約381MHzで、単精度性能としては390GFlops、倍精度性能としては195GFLOPSを有する。GRAPE-DRでは連携研究者の中里の開発したGRAPE-DR用の専用の4倍精度ライブラリーおよひコンパイラを使用した。4倍精度の演算を実現するために、BaileyのDDアルゴリズムを採用して実装している。さらに、コンパイラではファインマンループ積分の被積分関数の数式を与えて、それをGRAPF-DR用の倍精度・4倍精度用のコードを出力することができる。積分方法としては並列化が容易でかつ被積分関数の特異性を捕まえることができる二重指数型変換積分公式を用いている。特に赤外発散を伴うようなループ積分については、3点ループ積分でほパソコンの50倍から100倍、4点ループ積分においても約100倍近くの性能を出すことが確認された。より精度のよい計算結果を求めるためには、積分法等についての研究も進めている。
とりわけ2ループ・ファインマン積分についての積分方法についても研究をすすめ一般的な解析的な式が求められていない、形のボックス・プラナー型について、直接与えらる積分の形のまま、計算することがわかった。
一方、超対称性理論においては、計算するべきファインマンループ積分の数が大量になる。まだ専用計算までは達してはいないが、超対称性理論における高次補正計算についても研究をすすめた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Recursive box and vertex integrations for the one-loop hexagon reduction in the physical region2010

    • 著者名/発表者名
      E.de Doncker, T.Ishikawa, et.al.
    • 雑誌名

      Pos(ACAT2010)

      巻: 73 ページ: 1-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Extrapolation Algorithms for Infrared Divergent Integrals2010

    • 著者名/発表者名
      E.de Doncker, T.Ishikawa, et.al.
    • 雑誌名

      Pos(CPP2010)

      ページ: 1-7

    • 査読あり
  • [学会発表] 素粒子反応シミュレーションの専用計算化について2010

    • 著者名/発表者名
      石川正
    • 学会等名
      日本物理学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      九州工業大学
    • 年月日
      2010-09-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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