U5-15kDの^<15>N/^<13>Cラベル体についてCBCANH等のNMRスペクトルを測定し主鎖の帰属を行った。 U5-15kDの^<15>Nラベル体に対して非標識のPQBP-1C末端ドメイン(CTD)を滴定し、^1H-^<15>N HSQCスペクトルを測定した。CTD結合によるU5-15kDのケミカルシフト変化とピーク強度変化を調べた。その結果、PQBP-1 CTDは241-264残基でU5-15kDに結合していることが示された。 PQBP-1のC末端ドメインにシステイン残基を導入し、常磁性標識試薬MTSLでラベルした。MTSLでPQBP-1のCys 241とCys 264をそれぞれラベルしたサンプルを準備し、U5-15kDと結合したときの変化を^1H-^<15>N HSQCによって検出した。MTSL標識PQBP-1は^<15>Nラベル体、U5-15kDは非標識体を用いた。PQBP-1 CTDの^1H-^<15>N HSQCを測定すると、U5-15kDの結合にともなって新しいピークが出現するが、これらの結合状態のピークがMTSLの近傍に位置していることがわかった。この実験結果もPQBP-1のU5-15kD結合領域が241-264残基であることを示唆している。 FRET (fluorescence resonance energy transfer)を使って、PQBP-1とCTDの相互作用を解析した。MTSLの場合と同様に、システインを導入したC末端ドメインを準備しIAEDANSでラベルした。また、U5-15kDにはTrpが3つあるが、Trpが1つのU5-15kD変異体を3種類準備した。U5-15kDのTrp変異体とC末端ドメインのIAEDANSラベル体を使ってFRETを測定した。
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