硫酸銅-乳酸系は、Cu/Cu_2Oが交互析出する特異な反応系である。また、Ag-Sb系も構造形成を行う電気化学反応であるが、螺旋波の積み上げよりも、ナノからミクロン幅のCu/Cu_2O系析出の方が、電子素子・光素子の機能媒体として期待が持てる。 硫酸銅-乳酸系の電位振動と、SHG(非線形2次高長波発生)、AFM(走査型原子間力顕微鏡)を測定した。電位の時間変化を示す振動と同時に、反応表面が、金属銅と酸化銅が交互に交代する際の2次の非線形感受率変化を捉えたSHG強度の時間振動を捉えた。数層以上に析出がおよぶと、不均一核発生-核成長が進み、面内の均一性が破れた。 面内均一性が担保されると、電子のドブロイ波長と近いナノメータ幅の積層で、共鳴トンネル現象が期待できる。現状では、不均一性のため、量子現象の出現率は、低いと言わざるを得ない。積層幅を、100倍厚みとして、可視光領域の干渉材料に展開したところ、酸化銅中に金属銅が分散する2次構造のため、見込角によらず色合いが変化しない、人工モルフォ蝶ができた
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