• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

化学反応系における散逸構造としての空間周期濃度パターン形成と機能性表面の作製

公募研究

研究領域分子ナノシステムの創発化学
研究課題/領域番号 21111520
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

朝倉 浩一  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30222574)

キーワードBelouzov-Zhabotinsky反応 / 時空間挙動 / Turingパターン / 空間周期濃度パターン / 化学波 / ポリアクリルアミド / フェロイン / ルテニウムトリスビピリジル錯体
研究概要

本研究では、様々な時空間挙動を発現することが知られているBelouzov-Zhabotinsky(BZ)反応を利用して、Turingパターンと呼ばれる時間的に定常な空間周期濃度パターンを発生させ、このパターンに基づいた空間周期形状パターンを形成させ固定化する技術の開発を目指している。本研究計画の1年目となる平成21年度は、Turingパターンの形成には、反応系で抑制因子として振る舞う中間体が活性因子として振る舞う中間体よりも拡散し易い条件となることが必要であり、まずはBZ反応で重要な役割を果たす化学種と親水性ポリマーとの親和性に着目し、ポリアクリルアミドゲル上に様々な深さでフェロインを触媒としたBZ反応が進行する溶液を展開し、その溶液中に発生する時空間挙動を観察した。その結果、溶液の深さがある臨界値以上の場合は、ガラス製のシャーレ上に反応溶液を展開した場合と同様に化学波の発生が観察されたが、臨界値以下の場合はTuringパターンとみられる時間的に定常な空間周期濃度パターンの形成が確認された。ところが、フェロインの代わりにルテニウムトリスビピリジル錯体を触媒として同様にBZ反応を行なった場合は、ガラス製シャーレ上での反応と同様に化学波の発生のみが観察され、Turingパターンは形成されなかった。また、BZ反応においては、ラジカル種の発生がその化学ネットワーク中で重要な役割を果たすことに注目し、フェロインを触媒としたBZ反応系に重合性モノマーであるアクリルアミドを添加したところ、Turingパターンと思われる時間的に定常な空間周期濃度パターンの発生が確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ポリアクリルアミドゲル上におけるベローゾフ・ザボチンスキー反応による空間周期定常パターン形成2010

    • 著者名/発表者名
      山田隆寛、朝倉浩一
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      東大阪
    • 年月日
      2010-03-29

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi