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2009 年度 実績報告書

低温ストレス応答におけるRNA制御システム

公募研究

研究領域多様性と非対称性を獲得するRNAプログラム
研究課題/領域番号 21112502
研究機関北海道大学

研究代表者

千葉 由佳子  北海道大学, 創成研究機構, 特任助教 (70509546)

キーワードmRNA分解 / 低温ストレス / シロイヌナズナ
研究概要

移動という逃避手段を持たない植物にとって,急激な環境の変化は大きなストレスであり,随時,適応していかなくてはならない。その中でも低温は,迅速に対応しなくてはならない主要な環境ストレスのひとつである。これには様々な遺伝子の発現調節が伴うが,これまでの研究のほとんどは転写制御に注目して行われてきた。一方,近年,"small RNA"の研究が急速に進展したことと相俟って,mRNAの分解による転写後制御の重要性が認識されている。そのような背景のもと、本研究は植物の示す低温ストレス応答機構においてmRNAの分解による制御がどの程度貢献しているのかを明らかにすることを目的としている。
平成21年度は、シロイヌナズナの培養細胞株であるT87を使ったマイクロアレイと転写阻害剤処理を組み合わせた"mRNA decay array"によって,低温ストレスに応答してmRNA安定性のレベルで制御されている遺伝子群を抽出した。興味深いことに、低温ストレスに応答にして転写およびmRNA分解が拮抗的に変化し、結果としてmRNAレベルが変化しないという遺伝子が多く存在することが明らかとなった。さらに、マイクロアレイのデータをもとに転写レベルで制御されている遺伝子群とmRNA安定性のレベルで制御されている遺伝子群を分類したところ、異なる機能グループに属する傾向が強いことが明らかとなった。この結果は、遺伝子産物の機能によってその制御方法を選択している可能性を示唆する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] mRNA degradation machinery in plants2009

    • 著者名/発表者名
      Chiba, Y.
    • 雑誌名

      J.Plant Biol. 52

      ページ: 114-124

  • [雑誌論文] Identification of silicon efflux transporters in maize and barley reveals their different silicon uptake system from rice2009

    • 著者名/発表者名
      Chiba, Y., Mitani, N.
    • 雑誌名

      Plant Cell 21

      ページ: 2133-2142

    • 査読あり
  • [学会発表] 低温ストレス応答に関わるmRNA分解制御の網羅的解析2010

    • 著者名/発表者名
      千葉由佳子
    • 学会等名
      第51回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      熊本市・熊本大学
    • 年月日
      2010-03-18
  • [学会発表] 低温ストレス応答とmRNA分解制御2009

    • 著者名/発表者名
      千葉由佳子
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜市・パシフィコ横浜
    • 年月日
      2009-12-09
  • [備考]

    • URL

      http://www.cris.hokudai.ac.jp/chiba/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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