本研究では、神経シナプスにおける受容体リサイクリングのロジスティクス制御機構を、関連するタンパク質や脂質の役割を解析することにより明らかにすることを目標とした。具体的にはシナプス膜を生化学的に分離し小胞を機能別に分離し、シナプス制御におけるリサイクリング輸送について硫酸化糖脂質の関与を含めた詳細な制御機構を解析した。そして、リサイクリング小胞輸送の異常に起因する神経疾患について、発症の分子機構の解明と治療への応用を目指した。 Protrudinとスルファチド、およびRab11の神経細胞樹状突起スパインへの関与を調べた。さらに、シナプス結合への関与を解析した。 Protrudinノックアウトマウスを作製した。そのマウスを用い、神経細胞における膜輸送の異常、脂質分布の異常、神経疾患の発症、について解析した。そしてRab11-positiveな小胞輸送制御の神経機能制御との関連を解析した。
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