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2009 年度 実績報告書

始原生殖細胞を支える生殖巣内ニッチと生殖巣外ニッチ

公募研究

研究領域配偶子幹細胞制御機構
研究課題/領域番号 21116506
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

齋藤 大介  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (90403360)

キーワード始原生殖細胞 / ニッチ / 生殖巣 / 血管 / 細胞外環境 / 細胞移動 / 誘引と反発 / 生存
研究概要

配偶子幹細胞のもととなる始原生殖細胞(以下、PGCと呼ぶ)は、胚発生時期にまず胚体外領域に出現し、その後体内を長距離にわたって移動し、腸間膜を通過したのちに、最終的に予定生殖巣内にたどり着く。しかしながら、PGCの移動がどのように制御されているのか、移動中のPGCの未分化性や生存がどのように維持されているのか、および生殖巣内のニッチの実態についてはあまり明らかになっていない。本研究では、移動中および移動後の始原生殖細胞を支える細胞外環境を、それぞれ生殖巣外ニッチ、生殖巣内ニッチとしてとらえ、その実体を明らかにすることを目的としている。本年度は、移動中のPGCにおいて、どのようなシグナルがPGCの移動、生存および未分化性の維持に機能するのかを明らかにするために、PGC特異的な遺伝子導入技術の確立を行った。PGC特異的に発現する遺伝子のプロモーターの単離を試み、そのうちVASA遺伝子の上流ゲノム領域が、PGC特異的な遺伝子発現を可能とすることを明らかにした。このプロモーターと時期特異的な遺伝子発現システムを組み合わせて使うことで、いつ,どのシグナルがPGCにとって必要であるのかをスクリーニングする素地を整えた。一方で、PGCに対する生殖巣内ニッチの解析においては、前年度、shhの過剰発現によってPGCを維持しうる生殖巣の誘導に成功したことを受けて、shh下流に存在する下流遺伝子の単離を試みている。現在までに、SCF、SDF1およびBMP4など複数のシグナル分子の発現がshhによって誘導されることを見出している。今後はこれら因子の機能解析を行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Ephrin B2 coordinates the formation of a morphological boundary and cell epithelialization during somite segmentation.2009

    • 著者名/発表者名
      Watanabe, T.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.USA 106(18)

      ページ: 7467-7472

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Notch signal is sufficient to direct an endothelial conversion from non-endothelial somitic cells conveyed to the aortic region by CXCR4.2009

    • 著者名/発表者名
      Ohata, E.
    • 雑誌名

      Developmental Biology 335

      ページ: 33-42

    • 査読あり
  • [学会発表] BMP switching regulates migration and subtype segregation of neural crest cells2010

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Saito
    • 学会等名
      CDB Symposium 2010
    • 発表場所
      Kobe, Japan
    • 年月日
      20100323-20100325
  • [図書] 最新医学「幹細胞研究の最近の進歩(後編)-組織幹細胞-」(発生と幹細胞:神経冠細胞の移動機構)2009

    • 著者名/発表者名
      齋藤大介
    • 総ページ数
      1315-1327

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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