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2010 年度 実績報告書

群体ホヤにおける配偶子幹細胞制御機構の解明

公募研究

研究領域配偶子幹細胞制御機構
研究課題/領域番号 21116507
研究機関高知大学

研究代表者

砂長 毅  高知大学, 教育研究部自然科学系, 助教 (20448393)

キーワード発生 / 配偶子幹細胞 / 遺伝子 / ホヤ / 生殖細胞
研究概要

群体ホヤは無性生殖で増殖する。ミダレキクイタボヤという群体ホヤでは,無性生殖により生まれた個体の寿命は2週間程度である。有性生殖期の個体では生殖腺が発達し,配偶子が形成される。本研究ではミダレキクイタボヤをモデルとして,配偶子幹細胞(GSC)の維持と分化のメカニズムおよびGSCの制御に関わる幹細胞ニッチの分子的実体を明かにする。まず,GSC制御および配偶子分化に関わる遺伝子群解析に必要な基盤情報を得るために,ノーマライズドcDNAライブラリを構築し,次世代シーケンサー(GS-FLXシステム)を用いてミダレキクイタボヤ5'EST解析を行った。その結果,およそ33000種のcontigが得られ,各コンティグについてNCBI BLASTを使ってアノテーションを付加した。これらを統合し,塩基配列およびアノテーションデータに対するBLASTおよびキーワード検索機能を装備したESTビューワを作成した。次に,GSCからの配偶子分化を制御するメカニズムとしてBMPシグナル経路に注目し,BMPをはじめ,シグナル経路を構成する分子をコードする遺伝子の探索とクローニングを行った。その結果,新たに,BMP関連遺伝子を3種,TGF-betaI型レセプターを2種,Smad遺伝子を2種同定した。引き続き,これらの発現解析を進める。GSCから生殖前駆細胞が分化する際,Vasaの転写が活性化される。これを調節する分子メカニズムを明らかにするために,ゲノムからVasaの上流配列をクローニングし,レポーター遺伝子を作製した。生殖系列細胞を含むミダレキクイタボヤ間充織細胞にin vivoリポフェクション法を用いて,レポーター遺伝子を導入した。その結果,卵母細胞で,レポーターの活性が検出された。これにより転写開始点から上流1542bpの領域に,卵母細胞でのVasaの転写活性化に必要なシスエレメントが存在することが示唆された。生殖前駆細胞でのVasaの転写活性化に必要な領域を同定するため,さらなるレポーター解析を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Germline cell formation and gonad regeneration in solitary and colonial ascidians2011

    • 著者名/発表者名
      Kaz Kawamura
    • 雑誌名

      Developmental Dynamics

      巻: 240 ページ: 299-308

    • 査読あり
  • [学会発表] Cellular and molecular basis of germ cell specification in colonial ascidian, Botyryllus primigenus2010

    • 著者名/発表者名
      Yuki Kashiwase
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-10
  • [学会発表] Isolation and spatiotemporal expression analysis of SoxB1, SoxB2 in the Botryllus primigenus2010

    • 著者名/発表者名
      Masaya Kitamura
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-08

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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