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2009 年度 実績報告書

サンゴ礁群集の造る帯状分布パターンの形成機構の解明と群集遷移モデルの構築

公募研究

研究領域サンゴ礁学-複合ストレス下の生態系と人の共生・共存未来戦略-
研究課題/領域番号 21121501
研究機関北海道大学

研究代表者

中村 隆志  北海道大学, 大学院・理学研究院, 学術研究員 (20513641)

キーワードサンゴ礁 / サンゴ礁群集 / 帯状分布 / 群集遷移モデル / パターン形成
研究概要

サンゴ礁には様々な生物群集が生息し、それらは海岸とほぼ平行に帯状に分布している。この帯状分布は、岸から沖にかけての様々な物理・化学的な環境パラメータの勾配によって形成されていると考えられるが、その詳しい成因やメカニズムについてはまだ良く分かっていない。この環境勾配に伴ったこの空間的な群集の遷移メカニズムを理解することは、環境変動による時間的な群集遷移を理解する上でも重要である。そこで、本研究の目的は、サンゴ礁群集の帯状分布が、どのような物理・化学条件によって形成されるかを明らかにすることである。
そこで今回サンゴ礁群集の分布がどのような環境パラメータによって規定されるかを検討するため、石垣島白保サンゴ礁域で礁を横断しながら海岸から50m~1000mまでを50m間隔で計6回採水を行い、温度、塩分、pH、アルカリ度および栄養塩類(全窒素、全リン、硝酸、亜硝酸、リン酸)を測定した。また、平衡計算によりその他の炭酸系パラメータ(全炭酸、アラゴナイト飽和度、CO_2フガシティーなど)も求めた。さらに、白保サンゴ礁に流入する河川水や流域の湧水や井戸水などの陸水も採取し、同様の項目を測定した。その結果、陸水はアルカリ度、全炭酸、栄養塩類ともに海水よりも高ことが分かった。また、海岸付近の海水は、外洋よりも低塩分かつアルカリ度や全炭酸、栄養塩濃度が高いことが分かり、陸水の影響を受けていることが示唆された。さらに、以前に同測線上の調査によって得られているサンゴ礁群集の被度データと海水の化学成分のデータを比較した。その結果、陸側に見られるアマモ群集の分布域は栄養塩の高い陸水の影響のある範囲に限られること、サンゴ群集は陸水の影響の及ぶ範囲にはほとんど生息しないことなどが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 反応拡散系によるサンゴ礁形成モデルの構築とシミュレーションによる礁形成過程の再現2009

    • 著者名/発表者名
      中村隆志、中森亨
    • 学会等名
      日本サンゴ礁学会 第12回大会
    • 発表場所
      沖縄県本部町中央公民館
    • 年月日
      2009-11-27
  • [学会発表] サンゴ礁地形の形成モデルとそのシミュレーション2009

    • 著者名/発表者名
      中村隆志、中森亨
    • 学会等名
      日本地球化学会 第56回年会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2009-09-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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