研究領域 | 都市文明の本質:古代西アジアにおける都市の発生と変容の学際研究 |
研究課題/領域番号 |
21H00008
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
長谷川 修一 立教大学, 文学部, 教授 (70624609)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 後期青銅器時代 / 初期鉄器時代 / 南レヴァント / 都市変容 |
研究実績の概要 |
予定していた2021年夏季のイスラエルの下ガリラヤ地方東部にあるテル・レヘシュにおける現地発掘調査が、2020年以来全世界で猛威を振るっている新型コロナウィルス蔓延のために現地に渡航することがかなわず、実施できなかった。そのため、本研究の核心を成す放射性炭素同位体による年代決定に使う年代サンプルの収集も大変残念ながらまったく実施することがかなわなかった。 そこで代替策として次のような研究を行った。主として後期青銅器時代から初期鉄器時代にかけての南レヴァントに所在する遺跡の居住に関するデータを、Oxford Handbook of the Archaeology of the Levant: c. 8000-332 BCEや、The Late Bronze and Early Iron Ages of Southern Canaanといった概説書、また多数の既刊の報告書から丹念に拾い上げた。その後、収集したデータを地理情報分析ソフトであるQGISソフトウェアを用いて、イスラエル北部とシェフェラ地域の時代ごとの都市分布図を作成し、さらに相互可視性分析を行い、都市の分布と相互可視性の間に関連があるかどうかを検討した。その成果は「可視領域解析から見た都市間ネットワークの形成 -南レヴァントの事例から 」と題し、2022年2月16日(水)に計画研究02「古代西アジアにおける都市の景観と機能」による第19回研究会にて報告した。報告に対して参加者から多くのフィードバックをいただいたので、それらを考慮しながらさらなる分析精度の向上を目指しつつ、データの補完収集に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
夏季に予定していた現地発掘調査が新型コロナウィルス蔓延のために実施できなかったことから、年代決定のためのサンプルを集めることが不可能となり、当初の研究課題についてはまったく進捗していない。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の調査についても不確定要素があるため、年代については既刊のデータを用いて研究方針を修正することも視野に入れる。
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