公募研究
星間ガス雲は元々のっぺり広がった構造体又は細かい塊の集合体のどちらだったのか? この疑問に答えるべく本研究では、星間物質中にあると想定されている分子ガス塊の最小構造(1 au 程度)の直接撮像を狙う。この為に、明るくコンパクトなクェーサーを背景光源としてその手前の天の川銀河内で広がるガス雲を3mm帯分子(主に、シアンやホルミルイオン) 線スペクトルの吸収線系として捉えるべく、VLBI(超長基線電波干渉法)の解像度(1ミリ秒角程度)で撮像する。この目的を果たすべく、高感度を持つ野辺山45m電波望遠鏡に3mm帯VLBI観測システムを構築した。十分な信号伝送経路位相安定度を満たしかつ望遠鏡運用系から遠隔操作・監視ができる周波数変換器を導入し、正常運用できることを確認した。またこれにより、HINOTORI (Hybrid Integration Project in Nobeyama, Triple-band Oriented)で構築してきた 3mm/7mm/13mm帯同時受信システムが完成し、性能評価試験を経て、単一望遠鏡ながらも科学観測にこのシステムの導入を果たすことができた。こうして、7mm/13mm帯データを使って3mm帯データの較正を実施する目処がたった。VLBI観測については、野辺山局に新規導入した高速アナログ/デジタル変換器及び高速データレコーダの動作試験を進め、日本のVERAと韓国VLBI(KVN)と組んで相関フリンジ検出試験を実施した。当該年度においては、7mm及び13mm 帯において野辺山-VERA間にて相関フリンジ検出に成功するところまで辿り着いた。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Galaxies
巻: 11 ページ: 30, 16 pages
10.3390/galaxies11010030
巻: 10 ページ: 113, 25 pages
10.3390/galaxies10060113