研究領域 | ミルフィーユ構造の材料科学-新強化原理に基づく次世代構造材料の創製- |
研究課題/領域番号 |
21H00103
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
唐 永鵬 九州工業大学, 大学院工学研究院, 研究職員 (00818536)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高圧スライド (HPS)加工法 / LPSO型 Mg-Zn-Y合金 / キンク強化 |
研究実績の概要 |
高圧スライド (High-Pressure Sliding (HPS))加工法を用いてLPSO型 Mg-Zn-Y合金を巨大ひずみ加工し、キンクが導入できることを確認した。ひずみ導入量とキンク形成やこれによる強化との対応関係を明らかにした。キンク強化のための最適なHPS加工条件を確立した。また、HPS加工後の合金組織と力学特性との関係を調べた。HPS加工で得られた結果は、以下のとおりである。 棒状試料にHPS加工を施し、スライド量5 mmでキンク導入できることを確認した。キンク導入はHPS加工によって付与するせん断ひずみに依存することを確認した。導入ひずみ量と硬度との対応関係を明らかにした。両者ほぼ同じ分布を示し可視化して明示できた。また、HPS加工後の圧縮試験によれば、降伏応力と圧縮強度の両方がひずみ量とともに増加し、破断伸びが減少した。キンク形成も含め断面組織をレーザ顕微鏡と透過電子顕微鏡で観察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、長周期積層構造を形成するMg-Y-Zn合金を対象に、HPS加工によってせん断ひずみ付与することによりキンク導入を図った。本課題の目的であるひずみ導入量とキンク形成との対応関係を明示できたことは大きな成果である。以上のことより、研究は順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本年度取得したキンク導入に関する基礎的知見をもとに、HPS加工法を最大限に活用し、せん断ひずみとキンク形態との関係を構築する。また、キンク導入したMg合金の力学特性を評価し、①キンク発現に効果的なHPS加工条件を明確にする。②キンク形態に着目してその密度、間隔、角度とHPS加工条件との相関性について検討する。③HPS加工法を活用し、一方向凝固でLPSO相の生成を制御したMg-Y-Zn合金を対象にキンクの形成メカニズムを検討する。
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