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2022 年度 実績報告書

高温強度におけるキンク変形帯の役割とその強化メカニズムの解明

公募研究

研究領域ミルフィーユ構造の材料科学-新強化原理に基づく次世代構造材料の創製-
研究課題/領域番号 21H00107
研究機関日本大学

研究代表者

高木 秀有  日本大学, 工学部, 准教授 (40409040)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードクリープ / 押込み試験
研究実績の概要

本研究の目的は,キンクバンドが導入されたマグネシウム合金(MgZnY合金)において,比較的温度が高い力学条件下で発現するクリープ変形に対するキンクバンドの役割を調査することである.
はじめに,応力を急変させたときの瞬間変形量について調査した.キンクバンドが初期状態で導入されていない場合は,導入材と比べて瞬間変形量が大きい.この理由は,変形時に新たにキンクバンドの導入が大規模に生じること(転位の増殖も考えられる)によると考えられる.一方,クリープ的な変形量は,キンクバンドが導入された方が,初期に導入されていない場合に比べて2倍程度大きい.これは,瞬間変形量の傾向と反対であり,圧延材の方がクリープ的な変形が生じやすい傾向にあることを示唆している.
次に,応力の変形速度依存性(応力指数)を評価した.250℃において,キンクバンドが導入されている試料では,変形速度が遅い領域でしきい応力的な挙動が見いだされた.この理由について解明するまでに至っていないが,変形因子(転位)の不足や二次キンク発現の有無などが関係していると考えられる.300℃の結果の場合,変形速度が1×10-5 s-1より遅くなると,応力の変形速度依存性が顕著に見られるようになる.このデータの近似直線の傾きは3~5程度であった.文献によると,300℃になると,KBは転位運動の障害として寄与しなくなることが明らかにされている.これを参照すると,変形速度が遅くなると,KBは転位運動の障害とならず,転位の回復及び増殖という,よく知られた転位運動が律速過程となるクリープ変形が生じていると考えることができる.
上述のように,圧延材における250℃と300℃において,特徴的な応力の変形速度依存性が見られた.この理由を明らかにするためには,組織観察を行うなどが必要である.

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] LPSO Mg85Zn6Y9合金の押込みクリープ特性2022

    • 著者名/発表者名
      高木秀有,鈴木真由美
    • 学会等名
      日本金属学会
  • [学会発表] LPSO型マグネシウム合金における硬さの温度依存性とクリープ特性2022

    • 著者名/発表者名
      高木秀有,鈴木真由美
    • 学会等名
      軽金属学会

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公開日: 2023-12-25  

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