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2022 年度 実績報告書

量子ビーム連携利用による高エントロピー合金の弾性特性の微視的解明

公募研究

研究領域ハイエントロピー合金:元素の多様性と不均一性に基づく新しい材料の学理
研究課題/領域番号 21H00157
研究機関公益財団法人高輝度光科学研究センター

研究代表者

筒井 智嗣  公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 主幹研究員 (70360823)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードX線非弾性散乱 / 中性子非弾性散乱 / 高エントロピー合金 / 微視的力学特性 / フォノン分散
研究実績の概要

X線非弾性散乱及び中性子非弾性散乱の相補的な利用により、高エントロピー合金及び中エントロピー合金として代表的な面心立方格子系の合金系であるCrMnFeCoNi及びCrNiCoのフォノン分散の全貌を明らかにすることができた。計画当初は、広い逆格子空間での回折実験と非弾性散乱実験を組み合わせてこれらの物質群の力学特性を明らかにすることを計画していたが、1年目にX線と中性子の非弾性散乱から得られるフォノン分散に不一致が観測されたことから、非弾性散乱実験だけに注力して研究を遂行することとした。
主要な成果としては、高エントロピー合金や中エントロピー合金に共通する結果として、そのフォノン分散が結晶とガラスの中間に位置する物質系であることを実証できたことである。また、高エントロピー合金や中エントロピー合金特有の現象としては、スペクトルの解釈が比較的容易なX線非弾性散乱において、フォノン励起のスペクトル幅に原子間の結合エネルギーの方位依存性を示唆する結果が得られたことである。この結果は、申請時に想像していた特定元素が一連の高エントロピー合金の優れた力学特性に寄与するという提案とは異なる視点の新たな知見であると考えられる。さらに、計画当初は予定していなかった計画班の理論グループとの共同研究も発展させることができた。理論グループによる第1原理計算に基づくフォノン分散の結果と実験結果の比較を行い、当初計画していたフォノン分散におけるカクテル効果の検証に向けた考察にまで発展させることができた。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] CrMNFeCoNIとCrCoNiのX線・中性子非弾性散乱2022

    • 著者名/発表者名
      筒井智嗣、飯田一樹、梶本亮一、Mohamad Qayyum bin Mohamad Izlan、下原諒大、清水崚雅、中野希一、脇本明拓、寺本武司、松浦直人、田中克志
    • 学会等名
      日本金属学会2022秋季大会
  • [学会発表] CrMnFeCoNiのフォノン分散2022

    • 著者名/発表者名
      筒井智嗣、飯田一樹、梶本亮一、寺本武司、松浦直人、J. Du、尾方成信、田中克志
    • 学会等名
      日本金属学会2023年春季大会

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公開日: 2023-12-25  

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