• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

手綱核神経回路を介したうつ病病態の階層縦断的理解

公募研究

研究領域マルチスケール精神病態の構成的理解
研究課題/領域番号 21H00203
研究機関広島大学

研究代表者

相澤 秀紀  広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (80391837)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードうつ病 / 手綱 / 神経回路 / 神経細胞
研究実績の概要

昨年度までに手綱核の遺伝学的操作を可能にするBrn3a-IRES-Flp系統を確立し、内側手綱回路の神経回路操作法を検証した。今年度は、これらの研究成果を発展させ、哺乳類で発達している外側手綱回路の遺伝学的標識を行った。以下の2つのアプローチを検討した。1)Brn3a-IRES-Flp; Rosa-CAG-FL-EGFP-TeNT系統を用いた神経伝達遮断実験。外側手綱の投射する、正中縫線核へ逆行性ウイルスベクターAAVrg-EF1a-mCherry-Creを注入し、外側手綱特異的な遺伝子操作を可能にした。現在、ウイルス感染動物の行動解析を行なっている。2)Brn3a-IRES-Flp単独系統の正中縫線核へ、新規に開発されたAAVrg-Syn-fDIO-hM3D-mCherryを注入したが、上記同様のウイルス液濃度では逆行性感染の効率が低く、ごく少数の細胞のみを標識した。現在、ウイルス感染効率の最適化を行なっている。
一方で、対象群に対して行ったhM3Dを発現する順行性ウイルスベクターは手綱の亜領域に対して、非特異的ではあるが、高い感染効率を示していた。このhM3Dを発現する手綱核細胞をリガンドであるClozapine-N-oxideで活性化させたところ、マウスのホームケージ活動の一時低下がみられた。さらに、これらのマウスの手綱組織における遺伝子発現解析を行ったところ、interleukine-1bなどの向炎症性サイトカインの発現がみられた。これらの結果は、化学遺伝学プローブhM3Dにより活性化した神経細胞が何らかの機構により手綱局所の神経炎症を惹起したことを示唆している。また、神経炎症がうつ病様の行動異常に与える影響をマウスで調べ、国際学術雑誌Shockに発表した。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic deletion of translocator protein exacerbates post-sepsis syndrome with activation of the C1q pathway in septic mouse model2022

    • 著者名/発表者名
      Kikutani Kazuya、Hosokawa Koji、Giga Hiroshi、Ota Kohei、Matsumata Miho、Zhu Meina、Takemoto Hidenori、Ji Bin、Ohshimo Shinichiro、Shime Nobuaki、Aizawa Hidenori
    • 雑誌名

      Shock

      巻: 59 ページ: 82-90

    • DOI

      10.1097/SHK.0000000000002030

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] うつ病様行動異常における手綱核アストロサイトの役割2023

    • 著者名/発表者名
      相澤秀紀、松股美穂、Xintong Yao、Wanqin Tan、田中光一
    • 学会等名
      第128回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 敗血症後症候群における海馬TSPOの役割2022

    • 著者名/発表者名
      相澤秀紀、菊谷和也、細川康二、儀賀普嗣、太田浩平、松股美穂、Meina Zhu、志馬伸朗
    • 学会等名
      日本解剖学会第 76 回中国・四国支部学術集会
  • [学会発表] 片頭痛前兆に伴う拡延性脱分極の臨床前研究2022

    • 著者名/発表者名
      相澤秀紀
    • 学会等名
      第50回日本頭痛学会総会
    • 招待講演
  • [備考] 広島大学相澤研究室ホームページ

    • URL

      https://neurobio.hiroshima-u.ac.jp/en/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi