研究実績の概要 |
「身体的自己」に関連する神経回路動作を詳細に解明するため、4頭のマーモセットに、前頭葉と側頭葉をカバーするようにECoG電極(96ch)を埋め込み、他個体の声と鳴きかわしを行っている際の皮質脳波を計測した。また、コントロール条件として、録音した自身の声を聴いている際の皮質脳波も計測した。実験個体が自ら発声している条件と、録音した自身の声を聴く条件の間で、ハイガンマ帯域の脳活動を比較したところ、発声時に聴覚野の活動が抑制されていることを明らかにした。さらに、発声時の前頭葉-側頭葉の機能的結合性に着目してGranger causality解析を行った。本研究結果は、2022年度の日本神経科学大会で発表予定である。 「拡張された自己」に関連する神経ダイナミクスを調べるため、健常対照者を対象として、(1)探索課題遂行遂行中のMEGによる脳活動計測(2)MRI計測(T1, T2, dMRI, rsfMRI, neuromelanin-sensitive MRI)を実施した。2021年度は、健常者約10名分のデータを取得した。
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