時間情報処理の脳内ネットワークを明らかにするため、イタリアの研究グループと共同で、時間弁別課題遂行中の実験参加者の脳活動データについて、dynamic causal modelingによるデータ解析を行った。初期視覚野(V1)、頭頂間溝(IPS)、下前頭回(IFG)、補足運動野(SMA)、小脳(CRB)の領域間の機能的接続のモデル比較を行ったところ、CRBを中心としたネットワークが中心的な役割を果たしていることが示された。さらにSMAについては他の領域に比べ、機能的に接続している他の領域への影響力の変化が、刺激時間長で比較的小さいことから、SMAの機能の特異性が示唆された。本研究成果は国際学術誌Scientific Reportsに発表した。
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