2021年に続き、南九州南西諸島の地域において、古人骨資料の時代的・地域的空白を埋めるために指宿市の成川遺跡(弥生~古墳時代)、沖永良部島知名町のイクサイヨー洞穴遺跡および徳之島湾屋地区岩陰の発掘調査を行った。下記のとおり、新たな古人骨等が出土した。 ◎成川遺跡2022年調査の成果(202年8~9 月実施):・新たに1基の墓(土壙墓)を検出。・下層の墓が検出されたレベルには弥生中期から後期の土器の出土。・墓は重層的に造られた。・2022-1号墓人骨の保存状態は悪くはない ◎イクサイヨー洞穴遺跡2022年調査の成果(2022年4~5月、12月実施):貝製品(貝輪ほか)、土器片、人骨片、焼人骨片、抜歯下顎が出土。・2トレンチで、石棺を確認。 ◎湾屋川原遺跡の発掘調査の成果(2022年11月、2023年1月実施):曽畑式土器の包含層中から火葬人骨片を検出。さらに、間層をはさんで、下に爪形文土器の包含層を確認。 ◎成川遺跡から出土した人骨についてC14年代測定を行ったが、値は得られなかった。。
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