公募研究
血管内皮細胞は分化した場所から長距離を移動し、心臓を中心とした広域ネットワークを作りだす。器官レベルにおける血管ネットワークパターンは多様性に富み、各臓器が果たす生理代謝機能や疾患時の病態に直結している。このような血管ネットワーク形成を制御するメカニズムの解明は、生物学的・医学的な重要課題に位置づけられている。従来型の顕微鏡システムを用いた生体イメージング研究から、末梢部の血管パターニング機構は飛躍的に解明が進んだ。一方でこれまで一括イメージングできる範囲が限られてきたことから、全身性の広域ネットワークがどのようにして確立されるのかは十分に理解されていない。この課題に細胞挙動の観点からアプローチするため、血管内皮細胞の核を可視化できるトランスジェニック(Tg)ウズラTie1:H2B-EYFP胚に対してトランススケール顕微鏡AMATERASによるタイムラプス観察を実施した。2021年度はAMATERAS顕微鏡ステージ上でのウズラ胚培養と撮影条件の検討を行った。また取得した画像について予備的な解析に着手した。
2: おおむね順調に進展している
半年遅れの開始であったが、共同研究者や領域のサポートを手厚く受けることができ、目的とする解析に早々に着手できた。また、今後の解析方針も明確になった。
複数個体に対してAMATERASを用いたタイムラプス観察を実施し、取得した画像について解析を行う。画像解析は領域内の共同研究として進める予定である。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Development
巻: 149 ページ: dev199999
10.1242/dev.199999