公募研究
優性遺伝パーキンソン病(PD)の原因分子であるLeucine-Rich Repeat Kinase 2(LRRK2)に変異をもつ患者は、孤発性PDと類似した特徴を示すことに加え、認知症の併発が一部で報告されている。そのためLRRK2は、認知症の発症にも何らかの影響を及ぼすことが考えられる。本研究では、遺伝性PARK8-PD患者iPSC由来神経細胞における変異LRRK2遺伝子のモザイシズム発現に焦点を当てた研究を展開することによって、シンギュラリティ現象によるオリゴマーTauの伝播およびメンブレントラフィッキング異常や神経炎症について検証した。前年度構築したメンブレントラフィッキングの新規解析法を使用して、PARK8-PD患者iPSC由来神経細胞の後期エンドソーム、リソソームエキソサイトーシスのRab局在解析を行った結果、isogenic-iPSC由来神経細胞に比べ、Rab7、Rab8、Rab10の細胞内局在に差異があることを確認した。さらに、初期エンドソーム、リサイクリングに関連Rab群においても細胞内局在に差異がみられた。また、PARK8-PD患者iPSC由来神経細胞の細胞外小胞を分離抽出し、マウスミクログリア細胞株に添加実験を行った結果、炎症性サイトカインの増加がみられ、神経細胞の細胞外小胞が炎症応答を誘発することを確認した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Biological and Pharmaceutical Bulletin
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