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2022 年度 実績報告書

計量テキスト分析とネットワーク分析をもちいたイスラーム主義組織の政治動員の研究

公募研究

研究領域イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造
研究課題/領域番号 21H05378
研究機関九州大学

研究代表者

山尾 大  九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)

研究期間 (年度) 2021-09-10 – 2023-03-31
キーワードイスラーム主義 / 計量テキスト分析
研究実績の概要

本研究は、計量テキスト分析とネットワーク分析という2つの手法を用いて、中東イスラーム世界で政治社会の分断がどのように、そして、なぜ促進されているのかという問題を解明することを目的とする。具体的には、新聞や声明文などのイスラーム主義組織の刊行物、ソーシャルメディアなどのデータを、計量テキスト分析とネットワーク分析という最新の手法を用いて分析し、その結果を既存の地域研究的手法と合わせて解釈することによって、イスラーム主義組織がどのように人々を動員し、それがいかにして政治社会の分断を促進しているのかという問題を解明する。
本年度は昨年度収集したTwitterのデータの分析を進めた。具体的には、Twiiter上に投稿されたイスラーム主義組織によるツイートと、イスラーム主義組織にかかわるツイートを収拾し、巨大なコーパスを形成したうえで、計量テキスト分析の手法を用いて、シーア派イスラーム主義組織がどのように政治動員を行い、これに対して、人々がどのような認識を持っているのか、その変遷について、可視化するとともに、実証的に明らかにした。具体的には、LSSと呼ばれる半教師あり機械学習によって、動員にかかわる感情温度などを計算し、その時系列的な変化をプロットした。その結果をもとに、辞書分析などを合わせて回帰分析にかけて、国内外の政治変化にかかわる重大局面ごとに動員がどのように変化していったのかを分析した。
本研究課題は、シーア派イスラーム主義組織がどのように政治動員を進め、それがいかにして分断を促進しているのかという問題を、計量テキスト分析とネットワーク分析の2つの方法論を用いて解明しようとする点に新しさがある。既存の定性的な分析に、計量テキスト分析とネットワーク分析という量的な分析を加えて有機的分析することで、イスラーム主義運動の新たな実態を解明する。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] イスラーム革命防衛隊の海外派兵をめぐるイラン国民の認識――2021年サーベイ実験の結果から2023

    • 著者名/発表者名
      千坂知世・山尾大・末近浩太
    • 雑誌名

      アジア経済

      巻: 64(1) ページ: 2-26

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 米国の軍事介入とイラク国家建設の蹉跌2022

    • 著者名/発表者名
      山尾大
    • 雑誌名

      国際問題

      巻: 706 ページ: 24-32

  • [雑誌論文] 「アラブの春」後のリビアにおける国家再建と民主化――2019年実施の世論調査の結果から2022

    • 著者名/発表者名
      末近浩太・山尾大
    • 雑誌名

      日本中東学会年報

      巻: 38(1) ページ: 1-30

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「シーア派割れ」と変わらない政治構造――第5回イラク議会選挙後の新政権形成をめぐる闘争2022

    • 著者名/発表者名
      山尾大
    • 雑誌名

      中東研究

      巻: 545 ページ: 101-112

  • [学会発表] “How do Syrians perceive roles of the resurgent Assad regime in the post-conflict period? An analysis of the 2021 public opinion survey”2023

    • 著者名/発表者名
      Suechika, Kota and Dai Yama
    • 学会等名
      Humanitarian narratives and interventions from the contemporary Middle East (Lisbon, Portuguese,16 March 2023).
    • 国際学会
  • [学会発表] 「アラブの春」以降の対イラン認識の変遷を探る――アラブ諸国主要紙の計量テキスト分析から2022

    • 著者名/発表者名
      山尾大・末近浩太
    • 学会等名
      日本国際政治学会
  • [図書] イスラームからつなぐ1 イスラーム信頼学へのいざない2023

    • 著者名/発表者名
      黒木 英充、後藤 絵美
    • 総ページ数
      292
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      978-4-13-034351-0

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公開日: 2023-12-25  

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