今後の研究の推進方策 |
・蛍光像コントラストのデータセット作成 蛍光撮像過程は,励起光の組織内伝搬,蛍光分子の光吸収・発光,蛍光の組織内伝搬からなる.昨年度実装した光伝搬計算と,取得済のPpIX吸収係数・発光量子収率とブタ胃壁に関するサイズパラメータから,組織表面の蛍光分布を計算し,内視鏡による取得蛍光像を生成する.励起光については,蛍光像コントラストが組織深さ1mm周辺で最大となる405nmと505nmのペアを軸に,適応診断で特に重要な0-2mm領域で,平均コントラストが最大となる波長ペアを検討する.GPUサーバーを導入して,効率的に膨大な蛍光コントラスト像と腫瘍組織の学習データセットを作成する.
・深層学習モデルによる3D計測の実証 構築したデータセットを用いて,蛍光像コントラストから腫瘍組織の3D構造を復元する深層学習モデルを構築する.適用診断に重要となる,組織表面から1mm以深で,0.1mmの空間分解能を目標に,モデル選択やパラメータチューニングを行う.構築した深層学習モデルを用いて,腫瘍組織深達マップを生成し,T1a, T1b1, T1b2の分類を実証する.
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