• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

量子・古典対応を用いた散乱光センシングの解析

公募研究

研究領域散乱・揺らぎ場の包括的理解と透視の科学
研究課題/領域番号 21H05599
研究機関群馬大学

研究代表者

鹿野 豊  群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (80634691)

研究期間 (年度) 2021-09-10 – 2023-03-31
キーワード線形光学
研究実績の概要

光伝播における「量子・古典」対応とは2次元のシュレディンガー方程式と光伝播の方程式である近軸ヘルムホルツ方程式との対応関係のことである。この「量子・古典」対応を手がかりに、これまで複雑に設計されていた線形光学領域に対して量子測定理論の概念を適用できる可能性があるということ、更には、線形光学領域の知見を量子計測の技術的なボトルネックを解消することを目的とした研究課題を実施した。
散乱・揺らぎ場の影響により歪んでしまう光学系の「焦点」を対象にすることで、温度変化における焦点位置変化による蛍光量変化の解析を行った。また、量子測定理論の知見を用いた光軸方向に光学系を変化させることのない焦点距離移動系を考案し、機械学習の知見と融合することにより、焦点位置の導出が出来るということが分かった。本結果に関しては本学術変革領域の領域会議の場でアイディアの骨子を報告し、その後、実装を行い評価することで本アイディアが有効であるかを検証するフェーズである。
研究代表者らがこれまでに発展させてきた概念である本来、量子基礎論の進展のために発展させてきた弱測定の概念から創出した「弱値イメージング技術」というものを手掛かりに、線形光学領域での実装を軸とした研究提案に関しては概ね研究計画通り実施され、理論的な提案から実装して評価をする段階までを実行することが出来た。本研究提案を軸に翌年度の研究計画も着実に推進できるための理論的基盤を創出することが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

順調に研究が進められて結果は出ているものの、研究論文として纏めるのが遅くなってしまっているところがあるため。新規のアイディアが創出され、更には本学術変革領域内の融合研究がスタート出来そうなところにきているものもあるため。

今後の研究の推進方策

研究課題の推進のためには、研究時間を確保するとともにアウトプットとして査読付き研究論文として投稿するための準備を開始しなければならない。そのための推進策として、研究データの整理を行うことが重要であり、その整理のための人員を確保することが重要である。また、研究課題を適切に行うための計算機環境を整備することも重要である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 その他

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Quantum Nanodiamond Thermometry for Biological System2021

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Shikano
    • 学会等名
      Frontiers of Quantum and Mesoscopic Thermodynamics (FQMT21)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] コンセプト駆動科学と理論物理学の進展2021

    • 著者名/発表者名
      鹿野 豊
    • 学会等名
      第31 回日本神経回路学会全国大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 空間構造をもつ光の生成原理と応用2021

    • 著者名/発表者名
      鹿野 豊
    • 学会等名
      第38 回プラズマ・核融合学会年会
    • 招待講演
  • [学会発表] Quantum sensor meets model biology, Caenorhabditis elegans2021

    • 著者名/発表者名
      鹿野 豊
    • 学会等名
      自然科学研究機構サイトビジット基調講演
    • 招待講演
  • [備考] 研究成果

    • URL

      https://sites.google.com/gunma-u.ac.jp/slab/research

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi