脳内免疫細胞であるミクログリアは、複雑に分岐した突起を活発に動かし、周辺環境に接触しながら脳細胞の活動状態を監視・調節している。睡眠中あるいは脳虚血やてんかんといった病態においては、アストロサイトが持つ水チャネルAQP4を介して血管周囲腔から脳実質へ水が流入する。ミクログリアは脳内の周辺環境変化に最も俊敏に応答する細胞であるため、この水の流入や流動性の強化に応答することで、重要な機能を果たしていると考えられるが、その役割はわかっていない。本研究では、生体2光子イメージングによってミクログリアの形態や活動を指標とし、薬理的・遺伝化学的なアプローチによって水の流入に対するミクログリアの応答性を調べることで水の吸収や流動に対するミクログリアの機能を明らかにする。今年度はAQP4を薬理的に制御することによって、それに対するミクログリアの応答性を示した。
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