研究領域 | マルチファセット・プロテインズ:拡大し変容するタンパク質の世界 |
研究課題/領域番号 |
21H05724
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
花田 耕介 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (50462718)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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キーワード | 短い遺伝子 / シロイヌナズナ / non-AUG |
研究実績の概要 |
40億年前に誕生した生物は、DNAを遺伝情報として利用し、DNAを変化させることで、多種多様な生物種を構築してきた。そのため、各生物種の全DNA情報であるゲノム配列を決定し、ゲノム情報から生物の特徴を理解しようとする研究が盛んに行われている。ゲノム配列の中で、生物を特徴づける領域は、タンパク質をコードする遺伝子領域である。そのため、ゲノム配列決定と同時に、近縁種の遺伝子情報を利用し、遺伝子領域が予測される。しかし、近年のゲノム解析の進展で、様々な生物種の系統において、遺伝子領域とされていなかった領域(非遺伝子領域)から新規に遺伝子(de-novo遺伝子)が出現していることが明らかにされている。これらの遺伝子の多くは短い遺伝子であり、保存領域もないので、遺伝子として登録されていないものが多かった。そこで申請者は、シロイヌナズナ(植物のモデル生物)の非遺伝子領域から、AUGを開始コドンに持つ短い遺伝子(100aa以内)を網羅的に探索した。その結果、シロイヌナズナの系統で特異的に出現した短い遺伝子には、病害菌からの感染防御を上昇させる機能を持つものが多いことを発見した。しかしながら、近年、非AUGを開始コドンに持つ短い遺伝子が見落とされているとことが明らかになった。そこで、本研究では、Ribo-seq解析およびプロテオーム解析を駆使し、病害菌に応答する非AUGを開始コドンに持つ未知の短い遺伝子をシロイヌナズナで新たに推定し、病害菌からの感染防御を上昇させるペプチドをコードしているものを発見することを目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナにより、急激にDNA解読の試薬関連が手に入らなくなり、研究を推進するのが遅れてしまったため、おくれていたものの、無事に研究が推進できている
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今後の研究の推進方策 |
試薬を手にいることができ、当初の予定より遅れているものの、研究は順調にできている。
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