• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

第三の生物ドメイン「アーキア」がもつ機能未知SMC様タンパク質の研究

公募研究

研究領域DNAの物性から理解するゲノムモダリティ
研究課題/領域番号 21H05747
研究機関京都大学

研究代表者

竹俣 直道  京都大学, 工学研究科, 助教 (40883830)

研究期間 (年度) 2021-09-10 – 2023-03-31
キーワードSMC / アーキア / 染色体構造 / 進化
研究実績の概要

SMC(Structural Maintenance of Chromosomes)はゲノムモダリティ制御の中枢を担うDNA結合性ATPaseフ ァミリーであり、バクテリアから真核生物まで広く保存されている。しかし、真核生物の起源となった原核生物ドメインであるアーキアでは、既知のSMCタンパク質をもたない種が少なからず存在する。また、このようなアーキアの一群であるテルモプロテウス目アーキアは、Arcadin-4と呼ばれる機能未知のSMC様タンパク質を有する。本研究は、Arcadin-4の機能解明を通じてSMCファミリーによるゲノムモダリティ制御の多様性を明らかにするとともに、多様性の裏返しとして存在する共通原理の解明を目指す。具体的には、テルモプロテウス目に属するアーキアPyrobaculum calidifontisがもつArcadin-4の機能を生化学やNGS技術を駆使して明らかにする。今年度の進行状況は以下の通りである。
(1)P. calidifontisゲノムにおけるArcadin-4の結合部位を同定するため、Arcadin-4に対する抗体を用いてChIP-seqを行った。得られたシグナルはゲノム上にほぼ均一に分布しており、Arcadin-4と顕著な結合を示すゲノム領域は見出されなかった。
(2)Arcadin-4の生化学的性質を解明する準備として、組換え型Arcadin-4タンパク質の発現・精製を試みた。pET21aベクター組み込んだArcadin-4遺伝子を大腸菌BL21-CodonPlus(DE3)-RIL株に導入してArcadin-4の発現を誘導したが、十分な発現量が得られなかった。そこで、ベクターをpET30a、大腸菌ホスト株をRosetta(DE3)に変更したところ、精製を行う上で十分な発現量が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究開始前の予備検討においては組換え型Arcadin-4の発現・精製を問題なく行えていたが、現在の所属研究室に異動したことで使用する機器や株などを変更する必要が生じた。その結果、十分なタンパク質量を得ることができなくなってしまい、実験条件を再び最適化するのに時間を要してしまった。

今後の研究の推進方策

組換えタンパク質発現系の再最適化は完了したので、可及的速やかに組換え型Aracadin-4を精製して生化学実験を行う。

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi