公募研究
様々な製品が社会に浸透する中、安心・安全の確保が注目を増すにつれ、製品の非破壊・非接触計測の重要性が年々高まっている。ところが、検査現場において熟練技師と新人技師との検査精度の差が大きな問題となっており、なぜ前者の方が高い精度で見抜けるのかが不明であり、“検査の質感”とも言える興味深い問題に帰着する。本研究は、これまで心眼という曖昧な呼ばれ方をされていた匠の技を正確に伝承するため、この検査質感に関わる感覚や認知のプロセスの科学的な理解、ならびに検査精度を保証するための視覚増強の実現を目的とする。研究代表者らが開発したフレキシブル広帯域センサに基づき、検査員の目を模倣するためセンサを高性能化・実装化し、画像結果と検査員による検査結果を比較することで上記目的を達成する。今年度はセンサの新規構造提案による高性能化・多機能化を行った。より目に近づけるため、自在に形状変化できる特性を持たせることができた。また、領域内共同研究により、センシングに情報処理を組み込み、画像の高品質化に結び付けることができた。
2: おおむね順調に進展している
当初の目的であるより目を模倣するための、(1)新たなセンシング機構の導入、(2)情報解析との融合が進展した。来年度に向けた基盤技術が整ったため、順調に進展していると言える。
領域内共同研究を積極的に進め、本センシング技術の応用を展開する。「検査の目」という大きな課題に対して知見を与えることを目指す。
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Science Advances
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