公募研究
本研究は幾何的特徴を持つグラフの標準形を効率的に列挙するアルゴリズムの開発を行っている.2022年度は真区間グラフ,二部置換グラフ,補鎖グラフ,鎖グラフに対する同型性を考慮した効率的な列挙アルゴリズムの開発を行った.真区間グラフや二部置換グラフは Dyck パス(2n ビットの対応の取れた文字列)と対応することが知られており,Dyck パスは組合せ集合をコンパクトに表現できる ZDD を用いて列挙することができる.しかし,単純にグラフと Dyck パスが1対1に対応するわけではなく,Dyck パスにおける対称性をうまく扱う必要がある.そこで本研究では,そうした対称性をコンパクトに表現する手法を考案し,効率的なアルゴリズムの開発に成功した.また,真区間グラフや二部置換グラフの部分クラスである補鎖グラフや鎖グラフに対するアルゴリズムの開発を行った.これらのグラフは n ビットの文字列で表現することができる一方で,これらのグラフにおいても対称性をうまく除去する必要がある.真区間グラフおよび二部置換グラフと同様のアイディアを用いることで,標準形のみを列挙することができることを示した.これらのアルゴリズムは拡張性が高く,頂点数だけでなく,グラフ中の(二部)クリークのサイズや辺の本数などを与えて,それらに対応するグラフのみを列挙することができる.本年度はこれらの成果をまとめ,国際会議等で発表を行った.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件) 産業財産権 (1件)
Lecture Notes in Computer Science
巻: 13973 ページ: 36~48
10.1007/978-3-031-27051-2_4
巻: 13973 ページ: 151~163
10.1007/978-3-031-27051-2_14
LIPIcs
巻: 226 ページ: 16:1~16;16:17
10.4230/LIPIcs.FUN.2022.16