R3年度に設計を行った、DNAを素材とする人工機械受容チャネルの作製とその形成確認を行った。まず作製プロセスの最適化を行った後に、透過電子顕微鏡観察から設計通りの形状が形成されていることを確認した。さらに、気水界面に局在させるためにチャネルの一部に疎水基を修飾し、これをアガロースゲル電気泳動と油中水滴エマルション観察から確認した。一方、ナノサイズのミウラ折り(ナノミウラ折り)の設計では、ミウラ折りにおけるジグザグな折り線の角度を変えることによって、一軸方向から力学的な力が印可されたときに負のポアソン比を持つ折りたたみが実現されるように、シミュレーションを駆使して設計を繰り返した。ナノミウラ折りは、展開した際の横方向のサイズに対して、厚さの比率が高いため、DNA二重らせんの逆位相における連結に加えて、厚さがない場合と同様の動作範囲を維持可能な軸シフト法によって、山折りと谷折りを表現することに成功した。
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